孫崎享

孫崎享について

孫崎享（まごさき うける）は、1943年7月19日に満洲国奉天省鞍山市で生まれた著名な日本の外交官であり、現在は評論家としても知られています。彼は東京大学法学部在学中に外務公務員上級職試験に合格し、1966年に外務省に入省しました。外務省在籍中はイラン駐箚特命全権大使や国際情報局局長などの重要な役職を歴任し、外交の第一線で活動してきました。

経歴と外交官としての活動

孫崎氏は、外務省入省後にイギリス陸軍学校やモスクワ大学での研修を経て、外交官としてのキャリアをスタートさせました。その後、在アメリカ大使館や在イラク大使館、在カナダ大使館などで数々の役職に就きました。特に注目されるのは、イラン駐箚特命全権大使としてモハンマド・ハータミー大統領の日本訪問を実現させたことです。さらに、彼の著書『日本外交 現場からの証言』は1993年に山本七平賞を受賞し、その外交に関する見識が評価されました。

ハーバード大学での研究と教育

1985年から1986年にかけて、ハーバード大学国際問題研究所で研究員として活動し、「極東軍事戦略の重要性の変遷：日本の新しい役割」というテーマで論文を発表しました。2002年からは防衛大学校で教授として公共政策や人文社会科学に関する教育に身を捧げ、学問の発展にも寄与しました。

引退後の活動と主張

彼は退官後も評論活動を続け、特に対米関係や日本の安全保障に対する鋭い見解を提供しています。2013年には東アジア共同体研究所の所長に就任し、地域の安全保障についての提言を行っています。また、「日米同盟の正体」や「日本の国境問題」という著書を通じて、日本の外交政策に関する重要な議論を展開しています。

主な論点と批判

孫崎氏は日米同盟の強化やアメリカの影響力について批判的な立場を持ち、日本がアメリカの意向に従属せず、独自の外交方針を持つべきだと主張しています。彼は尖閣諸島や竹島の領有権についても独自の見解を示し、国際関係の複雑さについて警鐘を鳴らしています。また、他の評論家や政治家との意見の対立も見られ、特に領土問題に関する彼の立場には賛否が分かれています。

最後に

孫崎享の活動は、日本の外交と安全保障において重要な役割を果たしてきました。彼の著作や講演は、国際的な視点から日本の立ち位置を考える上で貴重な情報源となっています。今後も彼の活動から目が離せません。

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