孫春蘭

孫春蘭（スン・チュンラン）

孫春蘭（そん しゅんらん、Sun Chunlan、1950年5月24日 - ）は、中華人民共和国の政治家であり、現在国務院副総理を務めています。彼女は中国共産党において重要な地位を歴任し、そのキャリアは多岐にわたります。

経歴

孫春蘭は河北省饒陽県で生まれ、15歳で鞍山市工業技術学校に入学しました。卒業後は鞍山時計工場で工員として働き始め、その間に職域党支部委員や工場共産主義青年団委員会責任者などの役職を経験しました。1973年5月には中国共産党に入党し、翌年には鞍山市第一軽工業局に採用され、党委員会常務委員兼共青団委員会書記に任命されました。

文化大革命終結後、1978年に鞍山化繊毛紡績工場に移り、工場革命委員会副主任、党委員会常務委員、政治処副主任、副工場長、党委員会副書記、書記といった役職を歴任し、1988年には鞍山市婦人連合会主任に就任しました。

1990年代に入ると、彼女の出世は加速しました。1991年には遼寧省総工会副主席に抜擢され、1993年には遼寧省婦人連合会主席に転任、1994年には遼寧省総工会主席に任命されました。1995年には遼寧省党委員会常務委員に選出され、顧金池、聞世震、李克強という3人の省委書記の下で勤務しました。1997年には遼寧省委副書記兼省委党校校長に昇進し、2001年6月には、薄熙来が遼寧省長代理に転出した後を受け、大連市党委第9期委員会第1回全体会議において満票で市党委員会書記に選出されました。

2005年11月末には党中央に異動し、中華全国総工会党グループ書記に就任しました。その数日後には全国総工会第14期執行委員会第3回全体会議において全国総工会副主席に選出され、兼ねて書記処第一書記及び党グループ書記に任命されました。2009年11月には、盧展工の後任として福建省党委書記に就任し、万紹芬以来2人目の女性の省委員会書記となりました。2010年1月からは福建省人民代表大会常務委員会主任を兼任しています。

2012年11月15日の第18期中央委員会第1回全体会議で中央政治局委員に選出され、11月21日には張高麗の後任として天津市党委書記に就任しました。

2014年12月には、汚職容疑で解任された令計画の後任として、第14代中国共産党中央統一戦線工作部部長に就任しました。

2018年3月には第12期全国人民代表大会で国務院副総理に選出され、現在に至ります。

人物

孫春蘭は、中国共産党における数少ない女性高官の一人であり、そのキャリアを通じて多様な役職を経験してきました。彼女の政治手腕やリーダーシップは高く評価されており、今後の活躍も注目されています。

その他

2012年に失脚した重慶市の薄熙来前党委員会書記とは犬猿の仲だというエピソードも残されています。

脚注

* 孙春兰简历 - ウェイバックマシン（2010年1月17日アーカイブ分） （中国語） - 新華社

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