宇田川銀之助

宇田川銀之助（うだがわ ぎんのすけ）は、文久3年5月14日（1863年6月29日）に生まれ、没年は不明です。旧姓は福室といい、東京府平民の身分でした。彼は、政治家、資産家、そして商人（酒醬油商）として多岐にわたる分野で活躍し、会社役員も務めました。特に、東京市神田区会議員としての活動が知られています。

生い立ちと家督相続

宇田川銀之助は、東京府豊多摩郡上落合村（現在の東京都新宿区の一部）で、福室藤左衛門の三男として誕生しました。その後、浅草平右衛門町の酒屋を営む宇田川家の養子となり、1896年に家督を相続しました。この時、名字を宇田川に改めました。

事業家としての手腕

彼は酒醬油商として事業を営みましたが、養父の金蔵が老齢で家業が傾いていたため、その立て直しに尽力しました。困難な状況の中で、持ち前の行動力と経営手腕を発揮し、家業の再建に成功しました。

人物像と信仰

宇田川銀之助は、信仰心が厚い人物としても知られています。特に弘法大師への信仰が深く、諸国の霊場を巡拝していました。彼の信仰心は、日々の生活や事業活動にも影響を与えていたと考えられます。住所は東京神田同朋町にありました。

家族・親族

宇田川家は、養父の金蔵、妻（金蔵の長女）、複数の養子と娘、そして息子たちで構成されていました。四女のとしは、福室鏻太郎の弟である金作の妻となりました。また、親戚には共立土地建物の監査役を務めた福室鏻太郎がいます。

養父：金蔵
妻：金蔵の長女
養子
長女
三女
四女：とし（1902年 - ?、福室金作の妻）
六女
三男
四男
五男
孫
親戚：福室鏻太郎（共立土地建物監査役）

参考文献

宇田川銀之助に関する情報は、以下の文献に記録されています。

『人事興信録 第4版』(人事興信所, 1915年)
『神田人物誌』(神田公論社, 1916年)
『人事興信録 第8版』(人事興信所, 1928年)
『人事興信録 第10版 上』(人事興信所, 1934年)
* 『農業風土人物誌 東京』(同朋舎, 1977年)

これらの文献から、彼の生涯や活動、家族構成などを知ることができます。宇田川銀之助は、激動の時代を生き抜き、多方面で活躍した人物として、その名を歴史に刻んでいます。

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