宇野隆夫

宇野隆夫：日本の考古学をリードする研究者

宇野隆夫氏は、1950年生まれの日本の考古学者です。1992年には大阪大学より文学博士号を取得し、国際日本文化研究センター名誉教授、帝塚山大学文学部客員教授として活躍されています。

研究内容と経歴

宇野氏の専門は考古学、特に律令社会の考古学的研究です。北陸地方を中心とした研究で知られ、その業績は日本考古学に多大な貢献を果たしています。

熊本県出身の宇野氏は、甲陽学院高等学校を卒業後、京都大学文学部史学科に進学。1974年に卒業、1977年には同大学院文学研究科博士課程単位取得退学という輝かしい経歴を持ちます。その後、京都大学埋蔵文化財研究センター助手、富山大学人文学部助教授を経て、1993年には富山大学人文学部教授に就任しました。

1999年10月からは国際日本文化研究センター教授として活躍し、2012年には同センターの副所長も務めました。2013年3月末に国際日本文化研究センターを退任した後、同年4月より帝塚山大学人文学部教授に就任し、現在もその職に就いています。

主要な著作物

宇野氏は、単著、共著、編著合わせて多くの著作を発表しており、その研究の深さと広さを示しています。主な著作物には以下のものがあります。

単著

『考古資料にみる古代と中世の歴史と社会』（真陽社、1989年）
『律令社会の考古学的研究 ― 北陸を舞台として』（桂書房、1991年）
『荘園の考古学』（青木書店、2001年）

編著

『実践考古学GIS 先端技術で歴史空間を読む』（NTT出版、2006年）
『ユーラシアの古代都市・集落の歴史空間を読む』（勉誠出版、2010年）
『モノと技術の古代史 木器編』（吉川弘文館、2018年）

共編著

『亀の古代学』（千田稔氏と共編、東方出版、2001年）
『武器の進化と退化の学際的研究』（石井紫郎氏、赤澤威氏と共編、国際日本文化研究センター、2002年）
『東アジアと「半島空間」―山東半島と遼東半島―』（千田稔氏と共編、思文閣出版、2003年）
『古代東アジア交流の総合的研究』（王維坤氏と共編、国際日本文化研究センター、2008年）
* 『ダブシア城―中央アジア・シルクロードにおけるソグド都市の調査―』（ベルディムロドフ・アムリディン氏と共編、真陽社、2013年）

これらの著作は、考古学研究に携わる者だけでなく、歴史や文化に関心のある一般読者にとっても貴重な資料となっています。

まとめ

宇野隆夫氏は、その幅広い研究活動と数々の著作を通して、日本の考古学の発展に大きく貢献してきた第一人者です。北陸地方の古代史研究における卓越した業績は、後世に長く語り継がれることでしょう。今後の更なる研究活動にも期待が高まります。

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