守山城 (陸奥国)

概要

守山城（もりやまじょう）は、福島県郡山市田村町守山に位置した平山城です。郡山市指定の史跡で、歴史的価値が高いとされています。この城は、坂上田村麻呂が蝦夷を討伐するために築いたという従来の伝承があります。その後、彼の子孫である田村庄司氏が城を本拠地として、南北朝時代まで広範囲を支配しました。

その後、関東公方の攻撃により田村氏は没落し、守山城は三春田村氏が居城を三春城に移すまでの間、重要な役割を果たしました。三春田村氏はその後、伊達氏の庇護を受けることとなります。1588年には伊達政宗が任命した家臣たちが守山城に配置され、蘆名氏との戦闘で勝利を収め、南奥羽のほとんどを掌握しました。

豊臣秀吉の治世において、伊達氏が地域を去ると、蒲生氏郷が新たにこの地を支配することになります。蒲生氏郷の命により、三春城から田丸直昌が配されて城の改修工事が行われました。氏郷の死後、豊臣秀吉は蒲生氏に対していくつかの支城の数を制限する命令を出し、これにより田村地方では三春城が廃され、守山城のみが残されることとなりました。

衰退と廃城

慶長3年（1598年）には蒲生氏が宇都宮城へ移ると、上杉景勝の支配下に置かれ、城代が須田長義、本庄繁長、竹俣利綱と次々に代わることになります。慶長6年に蒲生氏が復帰し、蒲生郷成が城代に就任しますが、慶長14年（1609年）までに三春城が再び再建され、守山城は使われなくなります。そして、1615年には一国一城令により廃城となりました。

18世紀になると、守山藩の陣屋が設けられましたが、これは城の西側に設置されています。

現在の状況

2000年には蒲生氏時代の野面積みの石垣が発見され、2016年には郡山市の指定史跡にも指定されました。現在、本丸跡には武道と深い縁のある八幡宮が建てられており、その境内には力石や相撲の土俵が存在します。

二の丸跡は、隣接する郡山市立守山小学校のグラウンド脇に位置しており、蒲生氏時代の石垣などの遺構が確認されています。また、周辺では礎石や石組みの溝、カマド、井戸なども発見されています。

アクセス

守山城へのアクセスは非常に便利で、JR東日本の水郡線磐城守山駅から徒歩約11分の距離です。また、郡山駅からはバスを利用して「守山小学校」停留所で下車後、徒歩5分で到着できます。車で訪れる場合は、東北自動車道郡山南ICまたは磐越自動車道郡山東ICから約20分の道のりです。

このように、守山城の遺跡は歴史的な魅力にあふれ、地域の文化遺産としての価値が高いことがわかります。

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