守礼門

守礼門（しゅれいもん）

守礼門は、沖縄県那覇市首里に位置する、首里城の歓会門の東側にある牌楼型の門です。首里城の第二の坊門として、「上の鳥居」や「上の綾門」とも呼ばれています。かつては、琉球王国時代に中国からの冊封使を迎える重要な場所でした。

歴史

守礼門の創建は、第二尚氏王朝4代目の尚清王の時代とされています。首里城には第一の国門として中山門が1428年に建てられていましたが、守礼門はその約100年後に、中山門と同型同大で建造されました。当初は「待賢門」や「首里門」とも呼ばれていました。

門には当初「待賢」の扁額が掲げられていましたが、後に「首里」の扁額が掲げられるようになりました。6代尚永王の時代には「守禮之邦」の扁額が作られ、冊封使が来ている間のみ掲げられていましたが、10代尚質王の時代には常時掲げられるようになりました。

守礼門は、1929年に国宝（旧国宝）に指定されましたが、1945年の沖縄戦で全壊しました。その後、1956年に守礼門復元期成会が結成され、1958年に復元されました。1972年には「旧首里城守礼門」として沖縄県指定有形文化財に指定されています。

復元後も、経年劣化による損傷が見られたため、1992年に補修と塗装、1998年と1999年には軒瓦の取り替えと漆喰の塗り替え補強工事が行われました。

構造

守礼門は、三間入母屋造重層の牌楼で、屋根は琉球赤瓦で葺かれています。その美しい姿は、琉球王国の歴史と文化を今に伝えています。

守礼門の役割

琉球王国時代、中国からの冊封使が琉球を訪れる際には、国王以下の高官が守礼門まで出迎え、三跪九叩頭の礼を行っていました。守礼門は、琉球王国と中国との外交関係において重要な役割を果たしていたのです。

現在の守礼門

かつては、首里城の敷地内に門だけが再建されていたため、観光客をがっかりさせる「ガッカリ名所」の一つに挙げられることもありました。しかし、首里城本殿が再建された後は、そのような声は減り、二千円紙幣の図柄にも採用されるなど、沖縄の象徴的な建造物として広く知られています。

守礼門は、その歴史的価値と美しい姿から、多くの観光客を魅了し続けています。首里城を訪れた際には、ぜひ守礼門を訪れてみてください。

アクセス

首里城へのアクセス方法は、首里城の公式サイトなどをご確認ください。

参考文献

あしこし九州（守礼門）
首里城公園（正殿への道）
めんそーれ　御免候え　イケメン建築

関連項目

三跪九叩頭の礼
首里城
牌坊
グスク
大仏様
迎恩門
二千円紙幣

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