安場保健

安場 保健（やすば やすたけ）

安場保健は、1888年6月18日に生まれ、1944年2月3日に亡くなった日本の実業家、電気技術者、政治家、そして華族でした。特に、彼は貴族院の男爵議員としても知られています。彼がどのようにしてこの地位に至ったのかを見てみましょう。

経歴

安場保健は、実業家である安場末喜の長男として東京で誕生しました。父の死去に伴い、1930年に男爵の称号を襲爵し、以降その家柄を受け継ぎました。彼は1913年に東京帝国大学工科大学の電気工学科を卒業し、同年内に芝浦製作所に入社します。そこでの経験は、後の彼のキャリアに大きな影響を与えました。

その後、彼は東洋電気製作所の取締役、東京金鋼の技術顧問、東京港運社の社長、芝浦運輸の社長など多岐にわたる役職を務めました。また、東亜印刷の監査役としてもその名を知られています。こうした経歴から、彼は実業界でも一目置かれる存在となりました。

さらに、1934年には貴族院男爵議員補欠選挙に当選し、公正会に所属して2期にわたりその職を全うしました。彼はまた、逓信省委員や運輸通信省委員としても活動し、国の政策に貢献する重要な役割を担いました。

家族との関係

安場保健の家庭環境についても注目に値します。彼の妻は輝子で、田健治郎の二女です。彼には一男一女がいて、長男の保雅は男爵となり、観世流の能楽を学び名誉師範の地位にまで上り詰めました。二女の美代子は松岡康光の夫人となっています。

また、彼には弟が数人おり、安場保雄が海軍中将として、村田保定が弁護士として活躍しました。加えて、もう一人の弟、安場保国は山陽パルプの副社長を務めており、彼の子には安場保吉がいます。こうした家族背景は、彼の地位をさらに高める要因ともなったでしょう。

脚注と参考文献

安場保健の詳細な情報は、いくつかの文献に残されています。1943年に人事興信所が編集した「人事興信録 第14版 下」や、1947年の「貴族院要覧（丙）」、さらに1990年発行の「議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑」、1996年の「平成新修旧華族家系大成 下巻」は、彼の足跡を知るための重要な資料となっています。

安場保健は、実業界や政治界での幅広い活動を通じて、当時の日本社会において重要な役割を果たしました。その経歴や影響力は、現在でも多くの人々に語り継がれています。

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