安浦町

安浦町について

安浦町（やすうらちょう）は、以前広島県に存在した町で、2005年3月20日に豊田郡豊浜・豊両町や安芸郡音戸・蒲刈・倉橋の各町と共に呉市に編入され、その結果として安浦町は消滅しました。現在は「呉市安浦町」として存在しています。

町名の由来

安浦町の町名は合併時の広島県知事の横山助成によって「浦安かれ」を意味するものとして名付けられたと伝えられています。

歴史

明治・大正年間

1889年4月1日、町村制の施行に伴い、当初は賀茂郡に属していた内海・内海跡・中切・野呂・三津口の各村で構成されていました。1896年には内海村が町制を施行し、内海町となりました。続いて1922年には三津口村が町制を施行し、三津口町に変わりました。

昭和年間

1927年4月15日、三津口町の沿岸部で海面の埋め立て工事が始まりました。1929年、内海跡村は安登村に名前を変更し、1935年には三呉線が竹原駅から三津内海線に至るまで開通。1944年には内海町・三津口町と野路村が合併し、安浦町が設立されました。1946年には、広島県による野呂山開拓が開始されましたが、1949年には中止されました。

1950年代には、何度かの豪雨による被害が発生し、特に1956年には賀茂郡から豊田郡に所属郡が変更されたほか、1958年には豊田郡安登村の一部を編入しました。

1960年代には安浦中学校と町役場が火災に遭い、また集中豪雨による災害も発生しました。1970年には野呂山での山林火災があり、自衛隊が消火活動に出動する事態になりました。

平成年間

1997年3月にはたき火から大規模な山林火事が発生し、安芸津町への延焼もありました。2005年には先述の通り呉市への編入があり、安浦町は消滅しました。

地理的特徴

安浦町には標高839メートルの野呂山があり、周囲には野呂川が流れています。また、柏島や馬島などの小島も存在し、柏島にはカキの養殖場が広がっています。

名所・旧跡

名所としてはグリーンピア安浦や、瀬戸内海国立公園に属する野呂山などがあります。また、柏島に位置する柏島神社は毎年多くの参拝者が訪れる場所です。

産業と特産品

安浦町は日本酒の製造でも知られており、特に「白鴻」の蔵元である盛川酒造の存在が地域の特産品として評価されています。

教育

安浦町には数校の小学校と中学校があり、教育機関も地域社会の重要な一環を担っていました。

まとめ

安浦町は、その歴史的な背景と自然美に支えられた地域として広島県で重要な役割を果たしていましたが、合併により新たな形での存在へと移行しました。

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