安藤元博

安藤元博 - プロ野球選手の記録

安藤元博（あんどう もとひろ、1939年10月26日 - 1996年6月17日）は、香川県三豊郡詫間町に生まれたプロ野球選手である。彼は投手として昭和のプロ野球史において特に名を残した選手の一人であり、東京六大学野球・早稲田大学野球部の偉大な選手の一人とみなされている。

来歴・人物

プロ入りまで

安藤は坂出商業高校でエースピッチャーとして活躍し、1956年の秋季四国大会では準決勝まで進出したが、高松商業に敗れた。1897年には夏の北四国大会決勝で松山商業を破り、甲子園への切符を手に入れた。甲子園では準々決勝に進出するも、戸畑高校に敗れたものの、地区予選から本大会の2回戦まで65イニング連続無失点という記録を樹立した。また、同年の秋には静岡国体で広島商業を相手に初優勝を遂げ、「四国に安藤あり」と噂される存在となった。

1958年、安藤はスポーツ推薦で早稲田大学に進学。東京六大学野球では在学中に2度のリーグ優勝を成し遂げ、特にアンダースローの技巧派として知られた。リーグ戦通算69試合で34勝20敗、防御率2.08の成績を収め、215奪三振を記録。安藤が特に名を馳せたのは、1960年に行われた早稲田と慶應義塾の優勝を争った六連戦での力投である。安藤はその6試合で49イニングを投げ、わずか3失点という素晴らしい成績を残した。この成績により、彼は翌年から早稲田野球部のエースとして背番号11を着用することが伝統となった。

プロ入り後

1962年、安藤は東映フライヤーズに入団し、契約金1500万円、年俸240万円という条件でプロの世界に飛び込んだ。初年度から非常に安定した成績を残し、ルーキーながら13勝8敗、防御率2.32を記録した。また、日本シリーズでは阪神タイガースと対戦し、完投勝利を含む2勝を挙げ、シリーズ最優秀投手賞を受賞。この活躍は、チームの日本一の立役者となった。

安藤は次年度は不調に見舞われ、1964年には公式戦での登板機会がなかった。1965年には読売ジャイアンツに移籍するが、彼のプロ人生は監督との考え方の相違から厳しくなり、登板機会も限られることとなった。やがて、引退を余儀なくされる。

引退後

引退後は食品会社を設立し、共同経営を行ったが、その後は山陽通商に勤務し、真柄建設の東京事業部で部長を務めた。また、大東文化大学体育会の嘱託としても活躍した。1996年に悪性リンパ腫により56歳で亡くなるまで、彼は野球界において名選手としてその名を刻み続けた。

彼の功績は今なお多くの人々に語り継がれ、安藤元博の遺した記録や影響は、次世代の選手たちへの道しるべとなることでしょう。

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