官幣小社

官幣小社について

官幣小社（かんぺいしょうしゃ）とは、日本において、官（朝廷、国）から幣帛（へいはく）あるいは幣帛料（へいはくりょう）を支弁されていた神社を指します。

概要

官幣小社は、国家の祭祀制度において重要な位置を占めていました。幣帛や幣帛料が国から支給されることは、その神社が国家によって公認され、保護されていることの証であり、神社の格式を示すものでもありました。

時代による区分

官幣小社という制度は、時代によってその内容が異なっています。大きく分けて、令制時代（律令制度下）と近代（明治時代から第二次世界大戦終戦まで）における官幣小社が存在します。

令制時代の官幣小社

令制時代の官幣小社については、延喜式神名帳に記載された神社が該当します。延喜式神名帳は、平安時代中期の延喜年間に編纂されたもので、当時の神社の一覧とされています。この神名帳に記載された神社は「式内社」と呼ばれ、その中でも特に朝廷から幣帛を受ける神社が官幣社とされました。官幣社には大社と小社の区別があり、幣帛の額などによって区別されていました。

近代の官幣小社

近代における官幣小社は、明治時代以降の近代社格制度によって定められました。近代社格制度は、神社を国家神道の下に組織化し、国家による管理を強化するために設けられたものです。この制度において、官幣社は国幣社とともに官社に分類され、さらに大社、中社、小社に区分されました。官幣小社は、官幣大社、官幣中社に次ぐ格式であり、国から幣帛料が支出されました。

関連項目

• - 幣帛
• - 幣帛料
• - 延喜式神名帳
• - 式内社
• - 近代社格制度
• - 官社
• - 国幣社

官幣小社は、日本の歴史と文化を理解する上で重要な要素の一つです。各時代の制度や背景を理解することで、より深く神社について知ることができます。

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