定額データプラン

定額データプランとは

NTTドコモが提供していた「定額データプラン」は、パソコンや対応端末でインターネット接続を利用する際に、データ通信料を定額にするサービスです。主にFOMA回線を利用し、外出先でもデータ通信を気にせず利用できる環境を提供していました。このプランは、大きく分けて高速通信が可能な「定額データプランHIGH-SPEED」と、低速ながらも安価な「定額データプラン64K」の2種類が存在しました。

定額データプランHIGH-SPEED

「定額データプランHIGH-SPEED」は、下り最大7.2Mbps、上り最大5.4Mbpsの高速通信が可能なプランでした。FOMAハイスピード（HSPA）エリアとFOMAエリアで利用できましたが、FOMAエリア内では通信速度が上下最大384kbpsに制限されていました。

料金体系

このプランは、基本的に二段階定額制を採用していました。一定のデータ量までは低価格で、それを超えると上限額に達する仕組みです。2008年9月からは、2年間の継続利用を条件に上限額が割引になる「定額データ割」が開始されましたが、2009年7月には新規受付を終了し、代わりに「定額データスタンダード割」が導入されました。この割引プランは、原則として契約期間内の解約には違約金が発生しました。

2011年3月15日には、新たに完全定額制の「定額データプラン フラット」や、スマートフォンでの利用を想定した「定額データプラン スタンダード2」が追加され、利用者のニーズに合わせたプラン選択が可能になりました。また、料金体系には「通常コース」と「バリューコース」があり、「通常コース」では端末代金の割引が受けられましたが、「バリューコース」では月額料金が減額される代わりに端末購入のサポートは提供されませんでした。

利用可能機種

このプランは、USB接続タイプのデータカードや、対応FOMA端末のモデム機能を利用して接続することができました。また、一部のスマートフォンやモバイルWiFiルーター、HIGH-SPEEDモジュール内蔵PCも利用可能でした。

対応プロバイダ

mopera U、OCN、ぷらら、インフォスフィア、IIJmioなど、多くのプロバイダが利用可能でした。また、ドコモのスマートフォン限定で「spモード」も利用できました。

定額データプラン64K

「定額データプラン64K」は、「定額データプランHIGH-SPEED」と同じエリア・機種で利用できましたが、通信速度が64Kbpsに制限されていました。これは、かつて提供されていた「@freed」の代替プランとして位置づけられており、料金面では大幅に安価な設定でした。バリュープランの場合、月額3,300円（税別）の定額制で利用できました。対応プロバイダは「定額データプランHIGH-SPEED」と同じでした。

2013年2月28日にサービスが終了し、契約していた場合は2013年3月1日から「定額データプラン128K」へ自動的に移行しました。

プロトコル通信制限

「定額データプラン スタンダード」と「定額データプラン 64K」では、ファイル交換ソフトやVoIPを使用するソフトウェア、一部のUDP通信において制限がありました。ただし、「定額データプラン スタンダード2」と「定額データプラン フラット」はこの制限の対象外でした。

同様のサービス

他社にも同様のサービスが存在していました。auの「WINシングル定額」や、イー・モバイルの「EMモバイルブロードバンド」などが該当します。

関連事項

このサービスは、「モバイルデータ通信定額制」という大きなカテゴリに属しています。また、「Biz・ホーダイ」や「FOMAハイスピード」といった関連サービスとも密接な関係がありました。

外部リンク

関連情報として、以下のリンクを参照してください。

定額データプラン
定額制データ通信


注意:

提供当時の情報に基づき記述しています。現在、定額データプランは新規受付を終了しており、別の料金プランに移行しています。また、記載されているサービス内容や料金体系は、当時のものであり、現在の状況とは異なる場合があります。

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