モバイルデータ通信定額制

モバイルデータ通信定額制とは

モバイルデータ通信定額制とは、携帯電話やPHSなどの移動体通信において、データ通信の利用量に関わらず、毎月一定の料金で利用できる料金プランのことです。主にフィーチャーフォン時代に普及し、パケット通信料を気にせずにインターネットやメールを利用できる環境を提供しました。しかし、スマートフォン時代に入ってからは、月間通信量の上限が設けられた定額制が主流となっています。

本稿では、携帯電話やPHSのパケット通信以外のモバイルデータ通信定額制、PCやPDAを接続して利用する形態、MVNOによる定額制データ通信などについて解説します。

概要

モバイルデータ通信定額制は、以下のような特徴があります。

対象となる通信
携帯電話・PHSのパケット通信以外のデータ通信
PC・PDAに携帯電話・PHS端末を接続・内蔵して利用するデータ通信
MVNOによる定額制データ通信

対象外となる通信
国際ローミングによる通信

利用可能な通信方式
PHS
第三世代携帯電話（3G）
それ以降の通信方式
第二世代携帯電話（2G）は対象外

また、PCやPDAなどの接続端末の種類によって、定額制の適用範囲が異なる場合があります。

注意点

アクセスポイントや料金プランの設定を間違えると、定額制が適用されず、高額な料金を請求されることがあります。
PCで通信を行う場合、スマートフォン向けプランでは定額制の対象外となる場合があります。

提供中のサービス

PC利用を含むモバイルデータ通信に適用できるサービス（2009年10月時点）

PHS（新規受付終了）
ソフトバンク（旧ワイモバイル、ウィルコム）- AIR-EDGE

第3世代携帯電話
NTTドコモ（FOMA）- 定額データプランHIGH-SPEED、定額データプラン64K、パケ・ホーダイ ダブル、パケ・ホーダイ シンプル
KDDI - WINシングル定額（データ通信専用型端末）、ダブル定額（一部音声端末）
ソフトバンクモバイル - データ定額ボーナスパック（データ通信専用型端末）

モバイルWiMAX
UQコミュニケーションズ

キャリアが供給するスマートフォンにだけ適用できるサービス（2010年6月時点）

NTTドコモ
パケ・ホーダイ ダブル
Biz・ホーダイ

ソフトバンクモバイル
パケットし放題
パケットし放題 for スマートフォン
パケット定額Biz
デュアルパケット定額
（iPad専用）データ定額プラン
海外パケットし放題

KDDI
ダブル定額（ライト・スーパーライト）
(for Tab (i))データ定額プラン
ISフラット
LTEフラット
海外ダブル定額

MVNO
@nifty WiMAX（ニフティ）

過去のサービス

撤退済みの主なサービスは以下の通りです。

旧アステルグループ
北海道総合通信網 - 定額ダイヤルアップ接続サービス
東北インテリジェント通信 - おトーク・どっと・ネット
北陸通信ネットワーク、STNet - ねっとホーダイ
エネルギア・コミュニケーションズ - MEGA EGG 64
NTTドコモグループ
@FreeD
ケイ・オプティコム
eo64エア
イー・モバイル
EMモバイルブロードバンド
MVNO
b-mobile（日本通信）
Secure PBビジネス定額（日本通信）
mobile+（富士通）
Arcstar IP-VPN モバイルアクセス（NTTコミュニケーションズ）
OCNモバイル（NTTコミュニケーションズ）
モバイル/リモートアクセス ドコモモデル（NTTコミュニケーションズ）
IIJモバイル（インターネットイニシアティブ）
WILLCOM CORE 3G（ウィルコム）
bitwarp/bitwarp PDA（So-net|so-net）
bitWarp(EM) (So-net|so-net)
KWINS(KCCS)
@nifty Mobile BB (ニフティ)
@nifty Mobile P(ニフティ)
3Gデータ通信SIMカード (インターコミュニケーションズ)
XGP
ウィルコム

歴史

モバイルデータ通信定額制の主な歴史は以下の通りです。

2000年
3月1日：北海道総合通信網が「HOTCN定額ダイアルアップ接続サービス」を開始。
3月15日：アステル四国が「ねっとホーダイ」を開始。
5月1日：アステル北陸が「ねっとホーダイ」を開始。
2001年
6月1日：ケイ・オプティコムが「eo64エア」を開始。
8月29日：DDIポケットがAirH"向けに定額制を導入。
9月17日：東北インテリジェント通信が「おトーク・どっと・ネット」を開始。
2002年
2月頃：中国情報システムサービスが「MEGA EGG 64」を開始。
3月1日：STNetの「ねっとホーダイ24」が24時間定額制に。
2003年
4月1日：NTTドコモが@FreeDを開始。
2004年
3月25日：北海道総合通信網の「HOTCN定額ダイアルアップ接続サービス」が終了。
5月26日：アステル北陸の「ねっとホーダイ」が終了。
2005年
5月26日：STNetの「ねっとホーダイ24」が終了。
2006年
2月1日：ウィルコムが2xパケット方式を標準化。
2月23日：ウィルコムが高度化PHSサービスW-OAMを開始。
2007年
2月28日：エネルギア・コミュニケーションズの「MEGA EGG 64」が新規契約受付停止。
3月31日：イー・モバイルがPDA内蔵型端末向けに定額制サービスを開始。
4月1日：NTTドコモがiモード非対応スマートフォン向けにBiz・ホーダイを開始。
4月5日：ウィルコムが高度化PHSサービスW-OAM typeGを開始。
10月22日：NTTドコモが「定額データプランHIGH-SPEED」と「定額データプラン64K」を開始。
12月22日：KDDIが「Packet WINシングルサービス」を開始。
2008年
1月7日：NTTドコモのPHSサービス終了に伴い@FreeDが終了。
8月25日：NTTドコモがスマートフォン向けにダブル定額Biz・ホーダイダブルを開始
2009年
3月6日：ソフトバンクモバイルが「データ定額ボーナスパック」を開始。
3月9日：Willcom CORE 3GがNTTドコモのFOMAハイスピード網を使ったMVNOとしてサービス開始。
5月1日：NTTドコモ Biz・ホーダイダブル下限額値下げ
2010年
6月1日：NTTドコモ パケ・ホーダイダブル上限額値下げ

各キャリア別の料金・サービスの比較

PC利用を含むモバイルデータ通信に適用できるサービスの一例を以下に示します。


スマートフォンに適用できるサービスは、各社で様々なプランが提供されており、通信量や利用状況に応じて選択可能です。

関連項目

パケット定額制
パケ死
エアーエッジ
Biz・ホーダイ
定額データプラン
PCサイトダイレクト

外部リンク

* PHS%E6%B6%88%E6%BB%85%E3%81%B8'>ウィキニュースに関連記事があります。アステルPHS消滅へ

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