Biz・ホーダイ

Biz・ホーダイとその関連サービスについて

NTTドコモが提供していた「Biz・ホーダイ」は、FOMAスマートフォン向けのパケット通信定額サービスです。本稿では、その後の後継サービスである「Biz・ホーダイ ダブル」と、メール利用者向けの「Biz・ホーダイ シンプル」についても解説します。

概要

「Biz・ホーダイ」は、iモード非対応のスマートフォン向けに、パケット通信を定額で利用できるサービスとして登場しました。これは、ドコモのFOMA端末への割引サービスの一環であり、スマートフォンユーザーにとって重要な選択肢でした。

Biz・ホーダイ

サービス概要

2007年4月1日にサービスが開始されました。FOMAの新料金プランに対応し、月額5,985円（税込）を支払うことで、FOMA端末からのパケット通信が定額になります。利用には、mopera Uの「Uスタンダードプラン」または「Uライトプラン」の契約と、対応端末にBiz・ホーダイ接続アプリケーションのダウンロード、定額用アクセスポイントの設定が必要です。ただし、BlackBerry端末では、mopera Uではなく、BlackBerry Internet Serviceなどの契約があればBiz・ホーダイを利用できました。

特徴

定額料金やパソコン用ホームページの閲覧を含むFOMA端末からのパケット通信が定額になる点は「パケ・ホーダイフル」と似ていますが、「Biz・ホーダイ」はiモード非対応のスマートフォン向けサービスであり、国内でのパケット通信のみが定額対象でした。iモード利用時には、パソコン接続時と同額のパケット通信料がかかりました。契約の際は、iモード対応端末との使い分けを考慮する必要がありました。

対応機種

サービス開始当初はM1000とhTc Zの2機種が対応機種として発表されましたが、実際にはM1000のみが当初対応しました。

料金体系

月額5,985円(税込)でパケット通信が定額

歴史

2007年1月31日にドコモがスマートフォン向けの定額制度導入を発表し、同年4月1日の料金改定で実施されました。2008年8月25日に「Biz・ホーダイ ダブル」導入に伴い、同年12月31日に新規申し込みが終了しました。

Biz・ホーダイ ダブル

サービス概要

2008年8月25日に発表された、2段階定額制のサービスです。最低定額12,250パケットまでを1,029円（税込）、超過分を0.084円（税込）/1パケットとし、上限は5,985円（税込）でした。

2009年8月1日には、下限額が490円から390円に値下げされ、390円で利用できる範囲は4,650パケットとなりました。この料金体系は、「パケ・ホーダイ ダブル」契約でiモードフルブラウザを利用した場合と同じでした。

注意点

「Biz・ホーダイ」の新規利用申込は2008年末で終了し、それまでに契約したユーザーは従来体系を継続できましたが、「Biz・ホーダイ ダブル」に移行する場合は手続きが必要でした。iモードやPCでのモデム接続など、定額対象外の通信は従量課金となり、海外での通信には割引が適用されませんでした。

その後

2009年10月1日より、mopera U以外の接続時にも料金上限が設定され、2010年4月1日には「パケ・ホーダイ ダブル」と統合され、加入者は「パケ・ホーダイ ダブル」に移行しました。これにより、スマートフォンに加え、iモード利用時も定額範囲内での利用が可能となりました。

料金体系

2段階定額制：最低定額1,029円（税込）（12,250パケットまで）、上限5,985円（税込）。
2009年8月1日より下限額390円（税込）（4,650パケットまで）。
mopera U以外の接続時にも上限額設定。

歴史

2009年1月8日にBlackBerryへの対応を発表し、2009年2月20日に料金改定を実施しました。2009年5月1日に下限額を490円に引き下げ、その後、他社に対抗して同年8月1日に390円に再値下げされました。2009年10月1日には、パソコンやiモードでの通信にも上限額が設定されました。2010年4月1日には、「パケ・ホーダイ ダブル」との統合が発表されました。

Biz・ホーダイ シンプル

サービス概要

2009年12月1日より提供された、メール使い放題の料金プランです。「タイプシンプル バリュー」または「タイプシンプル」利用時に、最低定額料金が撤廃され、0円からの定額となりました。

その後

2010年1月21日に「パケ・ホーダイ シンプル」との統合が発表され、同年4月1日に加入者は「パケ・ホーダイ シンプル」に移行しました。

料金体系

「タイプシンプル バリュー」または「タイプシンプル」利用時に、最低定額料金が0円となる。

歴史

2009年10月27日にiモードメール使い放題のサービスとして発表され、同年12月1日に実施されました。2010年1月21日には「パケ・ホーダイ シンプル」との統合が発表され、同年4月1日に実施されました。

BlackBerryへの対応

2009年2月20日、BlackBerry Boldの発売に合わせて、「Biz・ホーダイ ダブル」がBlackBerryに対応し、同時に「BlackBerryデータ通信パック」の新規受付は終了しました。

まとめ

「Biz・ホーダイ」は、初期のスマートフォンユーザーにとって重要なサービスでしたが、その後「Biz・ホーダイ ダブル」や「Biz・ホーダイ シンプル」へと進化し、最終的には「パケ・ホーダイ」シリーズに統合されました。これらの変遷は、当時の通信環境やユーザーニーズの変化を反映しています。

関連情報

モバイルデータ通信定額制
定額データプラン
パケット定額制
パケ・ホーダイ
メール使いホーダイ

外部リンク

NTTドコモ - Biz・ホーダイ
NTTドコモ - Biz・ホーダイダブル

もう一度検索