実況パワフルプロ野球2000

『実況パワフルプロ野球2000』は、2000年 4月29日にコナミから発売されたNINTENDO 64用の野球ゲームです。NINTENDO64では4作目となるパワプロシリーズであり、本作から様々なシステム改変が行われ、現代のパワプロの原型となる要素が多数登場しました。

システムの特徴

能力査定の基準変更: 能力査定の基準値がCからDに変更され、各能力を示すアルファベットの色も変更されました。これにより、全体的に能力が低い現役選手が多く登場するようになりました。
新能力「弾道タイプ」: 新たな能力として「弾道タイプ」が導入され、打球の角度や飛距離に影響を与えるようになりました。
コントロール: コントロールの重要性が増し、失投率だけでなく投球のズレにも影響するようになりました。
オープニングムービー: オープニングムービーが本格的なものとなり、ゲームへの期待感を高める演出が施されました。

モード紹介

対戦: 従来のシリーズと同様の対戦モード。
ホームラン競争: 『パワプロ6』と同様のルールで、10球全てホームランを打つと、実在するプロ野球選手を獲得できます。
シナリオ: 様々なシチュエーションが用意されており、勝利するだけでなく、特定の条件を満たすことでクリアとなるものもあります。
ペナント: 通常のペナントモードに加え、ドラマティックペナントが追加されました。二軍選手の育成が可能になり、ドラペナでは試合後の選手の能力アップやトレードが可能です。ただし、セリーグ編ではバグが発見されるなど課題も残りました。
リーグ: 従来のシリーズと同様のリーグ戦モード。
キャンプ: 練習モード。内容は過去のシリーズと同様です。
データあれこれ: 選手のコピーや消去、GB版『パワプロクンポケット2』からの移植などが行えます。64GBパックを使った選手移動も可能です。
サクセス: 今回の舞台は社会人野球。詳細は後述します。
アレンジ: コンピュータ操作時の起用、背番号の変更、オーダー設定時での打順ロックが可能になりました。
サウンド: ウグイス嬢のおすすめ設定が「小さい」から「ふつう」に変更されました。

サクセスモード

今回のサクセスモードは、高校、大学と野球を続けた主人公が、プロ入りを目指して社会人野球に挑戦する物語です。『実況パワフルプロ野球'99開幕版』をベースに、新特殊能力取得イベントや新チーム「どすこい酒造」が追加されました。試合を通してチームを育成する冥球島編は削除されています。

選べる企業

パワフル物産: 地区でも強豪ですが、猪狩コンツェルンに毎年敗れています。仕事は納期までに特定の製品を完成させること。
たんぽぽ製作所: 地区で一番の弱小チーム。社長は野球好きですが、会社の経営状況は厳しく、倒産することもあります。
猪狩コンツェルン: 地区最強のチーム。一軍・二軍・三軍で構成され、定期的な実力テストで選手の入れ替えがあります。資金が豊富で、一軍の練習レベルが高いです。
どすこい酒造: 関取のような体型の社員が多いチーム。筋力ポイントが溜まりやすい練習環境が特徴です。社長の評価が高ければ、仕事をしなくても良くなります。仕事はもろみを使った健康ドリンクを造ること。ストレス管理が重要で、衝動買いで特殊能力を得ることもあります。

登場人物

主人公: 高校、大学と野球を続け、社会人野球でプロを目指す。
矢部明雄: パワフル大学出身。主人公と必ず同じ会社に入社する。
嶋田栄作: 主人公の先輩。野球の能力が高い。
毒島: 主人公の上司。仕事中毒で、新商品のアイディアを次々と提案する。
嵐山美鈴: 主人公の同僚。遊び好きで、主人公をトラブルに巻き込むことがある。
桃井凛: 主人公の同僚。美人だが料理の腕は悪い。
有田勉: 主人公の先輩。窓際族だが、野球の腕は確か。
反町三次: 主人公の後輩。お調子者で、美鈴と気が合う。
柴田軍平: 主人公の後輩。真面目な性格。
猪狩守: 猪狩コンツェルンのエース。主人公のライバル。
猪狩進: 猪狩コンツェルンのキャッチャー。猪狩守の弟。
茂茶丸: どすこい酒造の社長兼監督。社員に「親方」と呼ばせる。
斎藤: どすこい酒造の新入社員。
茂茶丸球緒: どすこい酒造の社長の妹。社員の憧れの的。
* 駒坂瞬: 他のパワプロシリーズにも登場するキャラ。今作では朝日ヶ丘野球部に所属。

『実況パワフルプロ野球2000』は、社会人野球を舞台にしたサクセスモードや、新たなシステムが導入され、パワプロシリーズの基礎を築いた作品として、多くのファンに愛されています。

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