室蘭港フェリーターミナル

室蘭港フェリーターミナル

室蘭港フェリーターミナルは、北海道室蘭市入江町に位置する旅客船ターミナルです。その歴史は古く、1967年に西三号ふ頭で短距離フェリー航路が開始されたことに始まります。その後、1978年に現在地である入江地区の国鉄石炭積み出し港跡地に移転しました。

概要

現ターミナルビルは、東日本フェリーによって建設され、上空から見ると白鳥が羽を広げたような形状をしています。これは、白鳥大橋に向かって羽ばたく白鳥と帆船をイメージしたデザインによるものです。「夢のはじまり、旅のはじまり、そして余韻」「旅の玄関として印象深いもの」をテーマに設計され、4つのバースのうち3つにボーディングブリッジが設けられました。

しかし、その後は札幌に近い苫小牧港との競争が激化。建設資金回収のため使用料の高い室蘭港は、国が建設し使用料の安い苫小牧港に敗れ、東日本フェリーの経営難による室蘭港撤退に伴い、長期間にわたって閉鎖されることとなりました。

川崎近海汽船が室蘭 - 宮古航路の開設を計画した際、小規模ターミナルへの建て替えも検討されましたが、将来的な航路増を見据え、既存ターミナルの改修が妥当と判断されました。約8億5000万円をかけて改修されたターミナルは、2018年6月に一般利用を再開しました。しかし、室蘭 - 八戸航路が休止されたため、2022年2月1日から再び閉鎖されました。

室蘭市は2021年3月、フェリーターミナルの活性化を目的に、閉校となった小学校のピアノを「みなとピアノ」として移設し、親しまれていましたが、再閉鎖後は道の駅みたら室蘭に移されました。

2023年2月には、津軽海峡フェリーが室蘭 - 青森航路を同年10月に開設すると発表しました。これは、2024年に変更されるトラックドライバーの労働時間規制を見越し、フェリー乗船時間を休息時間として活用できる路線のニーズに応えるものです。開設当初は週6往復で、室蘭発は10月2日、青森発は10月3日に運航を開始しました。

所在地

〒051-0023 北海道室蘭市入江町1-50

沿革

1964年（昭和39年）4月4日 - 道南海運が「第三歓栄丸」で青森航路就航。
1967年（昭和42年）5月21日 - 道南海運がフェリー「青蘭丸」を就航、西三号埠頭を使用。
1968年（昭和43年）4月1日 - 東日本フェリーが道南海運の青森航路を継承。
1969年（昭和44年）9月12日 - 西三号埠頭に東日本フェリー初代ターミナルビル竣工。
1978年（昭和53年）10月1日 - 入江地区にフェリー専用埠頭完成。
1985年（昭和60年）2月27日 - 新フェリーターミナルビル完成。
1994年（平成6年）4月19日 - 現フェリーターミナルビルが完成。
2008年（平成20年）11月30日 - 東日本フェリー青森航路休止。
2018年（平成30年）6月22日 - 川崎近海汽船宮古航路就航。
2023年（令和5年）10月2日 - 津軽海峡フェリー青森航路就航。

就航航路

室蘭港 - 青森港（津軽海峡フェリー）

過去の航路

東日本フェリー
室蘭港 - 青森港
室蘭港 - 大間港
室蘭港 - 八戸港
室蘭港 - 大洗港
室蘭港 - 直江津港
室蘭港 - 大畑港
川崎近海汽船
室蘭港 - 宮古港
室蘭港 - 八戸港

設備

バース
乗船手続きカウンター
事務所
ロビー
乗船待合室
展望デッキ
売店
会議室
駐車場

交通アクセス

道南バス - 「室蘭フェリーターミナル」バス停
JR室蘭本線 - 室蘭駅
道央自動車道 - 登別室蘭インターチェンジ

外部リンク

宮古・室蘭フェリー航路 - 室蘭市役所
* 乗船ガイド - 川崎近海汽船

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