宮城野通

宮城野通は、宮城県仙台市宮城野区に位置する、仙台駅東口駅前広場から宮城野原公園総合運動場前を結ぶ、全長約1.5kmの主要な市道です。1982年に公募により命名され、仙台駅東口から東へ伸びる東西のメインストリートとして、その役割を担っています。

この道路の特徴として、ほぼ全線が直線であり、地下にはJR仙石線が通っています。歩道には街路樹が整備され、一部区間には水路やストリートファニチュアが設置されており、都市計画に基づき「宮城野モール」として公園のように整備されています。東端付近は、陸上自衛隊霞目飛行場の制限表面による高さ規制があり、高層ビルは建設できません。

宮城野通の歴史は、1973年に開始された仙台駅東第一土地区画整理事業によって大きく変わりました。それまでは断続的に道はあったものの、この事業によってほぼ新設された道と言えます。仙台駅東口の地位が確立するとともに、1982年に「宮城野通」と命名され、1988年には周辺地区が「宮城野モール」として整備されることが決定しました。1990年には全線供用が開始され、1990年代末のITバブル期には、沿道にIT関連のベンチャー企業が集中し、「ITアベニュー」とも呼ばれていました。

2000年には仙石線が地下化され、宮城野通の地下を走るようになりました。また、2004年には仙台駅東口駅前広場の整備が完了し、仙台のメインストリートとしての環境が整いました。これにより、「夏まつり・仙台すずめ踊り」の会場が西公園から宮城野通へと移されました。プロ野球球団、東北楽天ゴールデンイーグルスの本拠地である楽天生命パーク宮城へのアクセス道路としても重要な役割を果たしています。2005年には景観形成地区および広告物モデル地区に指定され、沿道の建築や広告物に対する規制が強化されました。

2008年には全区間が4車線に拡張され、2009年には自転車専用通行帯「イーグルロード」が一部完成しました。2012年には、ロンドンオリンピック・パラリンピックのメダリストによるパレードが開催され、多くの観客が集まりました。

沿道には、仙台駅東西地下自由通路、BiVi仙台駅東口、TBCハウジングステーション仙台駅東口、損保ジャパン仙台ビル、仙台ソフトウェアセンター「NAViS」、榴岡公園などの施設があります。また、仙台イーストンビル、松栄東口第一ビル、エンドウビル、ユアテック本社ビル、仙台ガーデンパレス、パルシティ仙台、仙台MTビル、仙台サンプラザなどの建物も立ち並んでいます。東端には、宮城野原公園総合運動場、楽天生命パーク宮城、仙台市陸上競技場があります。駅としては、JR仙石線の仙台駅と榴ケ岡駅が宮城野通沿いにあります。かつては、東北ラオックスやライブハウス「Zepp Sendai」も存在していました。

宮城野通は、仙台の歴史と発展を象徴する重要な道路であり、市民の生活に深く根ざした存在と言えるでしょう。杜の都仙台の景観を形成する上で欠かせない道路であり、その沿道は都市の魅力を高めています。

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