宮岡伯人

宮岡伯人（みやおか おさひと）氏は、1936年8月2日生まれの日本の言語学者であり、京都大学名誉教授です。氏の専門はエスキモー語であり、中でも中央アラスカユピック語の研究に深く携わっています。

経歴

宮岡氏は兵庫県神戸市で生まれました。大阪外国語大学外国語学部を卒業後、1965年に京都大学大学院博士課程を満期退学しました。1998年には、「エスキモー語文法 -中央アラスカ・ユピック語」の研究で京都大学から文学博士号を授与されています。

1965年に小樽商科大学商学部助手として教職に就き、助教授、教授を経て、1982年に東京外国語大学外国語学部教授に就任しました。その後、1987年に北海道大学文学部教授、1994年には京都大学文学部・文学研究科教授を歴任し、名誉教授となりました。2000年からは大阪学院大学情報学部教授を務め、2007年に退職されました。

受賞

1987年には、『エスキモー――極北の文化誌』（岩波書店）を中心とした業績により、サントリー学芸賞（芸術・文芸部門）を受賞しています。

著書

宮岡氏は、エスキモー語や言語学に関する多数の著書を執筆しています。主な著書には、以下のようなものがあります。

『エスキモーの言語と文化』弘文堂選書 1978
『エスキモー 極北の文化誌』岩波新書 1987
『「語」とはなにか エスキモー語から日本語をみる』三省堂 2002
『「語」とはなにか・再考　日本語文法と「文字の陥穽」』三省堂、2015

編著

宮岡氏は、編著も多数手がけており、言語学や文化人類学の分野に貢献しています。主な編著には、以下のようなものがあります。

『北の言語 類型と歴史』編 三省堂 1992
『言語人類学を学ぶ人のために』編 世界思想社 1996
『消滅の危機に瀕した世界の言語 ことばと文化の多様性を守るために』崎山理共編 渡辺己,笹間史子監訳 明石書店 明石ライブラリー 2002
『今、世界のことばが危ない! グローバル化と小数者の言語 2005第19回「大学と科学」公開シンポジウム講演収録集』編 クバプロ 2006

宮岡伯人氏は、エスキモー語研究の第一人者として、また言語学の分野における重要な貢献者として、広く知られています。

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