宮島桟橋

宮島桟橋の概要

宮島桟橋（みやじまさんばし）は、広島県廿日市市の厳島内に存在する重要な交通拠点で、JR西日本宮島フェリーと宮島松大汽船の発着所となっています。この桟橋は、周囲の3号桟橋と共に宮島港桟橋（みやじまこうさんばし）としても知られています。

桟橋の構造と歴史

JR側の桟橋は、鉄道連絡船の「駅」として名乗っていますが、実際のところはプラットフォームを持たない航路専用のターミナルです。現在の駅舎は1976年に完成した鉄筋コンクリート製の3階建てで、延べ面積は約3200平方メートルです。建物は神社の本殿を模して設計されており、桟橋部分は神社の回廊をイメージしています。

この駅舎は廿日市市によって管理されていますが、JR西日本宮島フェリーと宮島松大汽船の乗場は同じ建物内にあります。駅舎内の設備として、改札や桟橋は独立しているものの、待合所やトイレなどは共有されています。

駅舎は2009年に行われた耐震診断の結果、震度6強で倒壊の危険性が高いとされました。日本の国の特別史跡である厳島全域においては、文化財保護法に沿った変更には国の許可が必要なため、2011年から2013年にかけて耐震補強工事が実施されています。

航路の発展

宮島桟橋の歴史は1902年に遡り、宮島渡航会社が宮島 - 厳島航路を開設したことから始まります。その後、1903年には山陽鉄道がこの航路を直営化し、国有化を経て現在のJR西日本宮島フェリーに至ります。

時代の変遷とともに、2003年にはPASPYが導入され、以降はICOCAや他の交通系ICカードも利用可能となるなど、利便性が増しています。2023年には、宮島口桟橋での改札業務が始まり、当桟橋での乗船時の改札業務も効率化されました。

乗客の利便性と周辺施設

宮島桟橋は地域の交通の要所として機能しており、もっぱら厳島を訪れる観光客に利用されています。桟橋からは厳島神社や千畳閣、五重塔といった歴史的な観光地へ簡単にアクセスできるため、多くの観光客が訪れるスポットとなっています。

また、駅舎内には観光案内所や待合室が設けられ、観光客の利便性を高める工夫がなされています。待合所からは、各種観光情報を得ることができ、観光案内所では地域に関する情報提供が行われています。

結論

総じて、宮島桟橋は厳島（宮島）の観光地と交通を結ぶ重要な役割を果たしており、多様な交通手段を提供しています。乗降客数は日本一とも言われ、多くの人々に愛される港として、島の魅力を発信し続けています。

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