宮島松大汽船

宮島松大汽船株式会社について

宮島松大汽船株式会社は、広島県廿日市市に本社を置く海運会社です。広島電鉄グループに属し、フェリーと旅客船の運航を行っています。同社の主な航路は、宮島口桟橋と宮島桟橋を結ぶもので、JR西日本の宮島連絡船と並行しています。1940年代以降から続く長い歴史を持ち、その発展は地域の交通インフラに欠かせない存在となっています。

設立と歴史

宮島松大汽船は、1939年12月に松本大次郎によって「合資会社松大航運社」として設立されました。その後、1957年には「宮島松大観光船有限会社」として法人化され、現在の社名に変更されたのは、2004年のことです。この社名には創業者の名前の一部が引き継がれており、歴史と伝統を感じさせます。また、1958年に広島電鉄の出資を受けて、広電グループの一員となりました。

航路の運航内容

現在、宮島松大汽船は宮島口桟橋から宮島桟橋間の定期便を運航しています。運航は朝7時から夜8時過ぎまで行われ、10〜15分間隔でフェリーが出航しています。特に休祝日などの多客時には臨時便も設けられ、利用者に柔軟なサービスを提供しています。また、カーフェリーサービスもあり、車両の運搬も行っています。昼間は通常旅客便としての利用が一般的ですが、需要によっては車両の積載も行なわれます。

運賃と乗車券

運賃設定は合理的で、大人片道200円、子供片道100円という料金で、JRの宮島連絡船と同じ価格となっています。さらに、2023年10月1日からは宮島訪問税として100円が片道運賃に追加されます。往復券や団体割引も用意されており、利用者のニーズに応えています。また、宮島航路と広島電鉄の路面電車が共通で利用できる一日乗車乗船券も販売されており、観光客にとって非常に便利です。

船舶の現状

宮島松大汽船は現在、4隻のフェリーを所有しており、すべて両頭船です。これらの船舶は神原造船で建造されたもので、安定성과効率性を兼ね備えています。これにより、短時間での運航が可能となり、多くの利用者に快適な移動手段を提供しています。

過去の航路と地域の影響

かつては広島瓦斯電軌が運営していた新宮島連絡船が宮島航路の前身となります。1925年から1931年までの期間、同航路は地域の交通を支える重要な役割を果たしました。新宮島桟橋は現在の広島電鉄宮島線と連携し、地域経済の一翼を担っていました。

しかし、その歴史は新宮島駅までの延伸と共に1991年に終焉を迎えました。現在は宮島松大汽船が地域住民や観光客の移動手段として重要な役割を担っています。

まとめ

宮島松大汽船株式会社は、地域に深く根ざした海運会社で、長年にわたり宮島とその周辺エリアの観光や交通を支えてきました。多様な航路と充実した乗船サービスは、訪れる人々にとって欠かせない存在です。これからも、この航路が地域の発展と共に存在し続けることを期待しています。

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