宮廷女官キム尚宮

宮廷女官キム尚宮

『宮廷女官キム尚宮』（原題：西宮）は、1995年に韓国KBSで放送された全52話のテレビドラマです。李氏朝鮮時代を舞台に、二人の女性の生き様を描いた作品で、演出は『女人天下』のキム・ジェヒョンが担当しました。

概要

物語は、第15代国王・光海君の側近として仕えた実在の女官、金介屎（キム・ゲシ）と、光海君の父である第14代国王・宣祖の継妃、仁穆王后（インモクワンフ）の生涯を中心に展開されます。原題の「西宮」は、仁穆王后が幽閉されていた慶運宮（キョンウングン、後の徳寿宮）を指し、同時に仁穆王后の蔑称としても用いられました。

主要人物

キム・ゲシ（金介屎）：イ・ヨンエ
本作の主人公。幼名はケトン（犬の糞という意味）。奴婢の母から生まれ、僧侶に育てられます。宮廷女官となり光海君を慕いますが、宣祖の寵愛を受け特別尚宮に。権力への野心を抱き、光海君を王位につけるため陰謀に手を染めていきます。

仁穆王后（インモクワンフ）：イ・ボヒ
もう一人の主人公。宣祖の継妃。ケシと同日に生まれ、愛情を受けて育ちます。19歳で宣祖の後妻として入内。尚宮となったケシと再会し、光海君によって大妃の称号を剥奪され、慶運宮に10年間幽閉されます。

光海君（クァンヘグン）：キム・ギュチョル
朝鮮王朝第15代国王。幼少期に母を亡くし、父王に疎まれて育ちます。見習い女官として入宮したケシと出会い、彼女を深く愛し信頼するようになります。

ウォンピョ：キム・ボソン
ケシの幼馴染。寺の下男で、両親を亡くし寺で育ちました。ケシを愛し、彼女が女官になった後も忘れられず、去勢して内官となります。

イ・イチョム：ソ・インソク
光海君の側近。狡猾で冷酷な性格で、「蛇蠍」と嫌われています。ケシと結託し、反対勢力を排除し、仁穆王后を失脚させます。

王室

宣祖（ソンジョ）：キム・ソンオク
朝鮮王朝第14代国王。

仁嬪金氏：
宣祖の側室。宣祖の死後、ケシによって王宮を追放されます。

臨海君：パク・ヨンギ
宣祖と恭嬪の王子。光海君の兄。

王妃ユ氏：チャン・ソヒ
光海君の正室。

貞明公主：
宣祖と仁穆王后の娘。

永昌大君：
宣祖と仁穆王后の子。イチョムの策略により殺害されます。

朝廷

イ・ウォニク：シン・グ
別名、梧里大監。質素倹約な生活を送る宮廷の最高官僚。

キム・ジェナム：ハン・インス
仁穆王后の父。イチョムの陰謀により処刑されます。

ユ・ヨンギョン：イム・ヒョク
永昌大君を擁護し、光海君派と対立します。

その他

カン氏：ヤン・グムソク
ケシの母。元奴婢。

ホ・ギュン：キム・ジョンギョル
イチョムの親友。『洪吉童伝』の作者。後に謀反の罪で処刑されます。

ドラマの特徴

『宮廷女官キム尚宮』は、宮廷内の権力争いや陰謀、そして登場人物たちの愛憎を描いたドラマです。イ・ヨンエが時代劇初主演を務めた作品としても知られています。史実を基にしながらも、ドラマティックな展開が繰り広げられ、多くの視聴者を魅了しました。

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