宮本久雄

宮本 久雄 (みやもと ひさお)

宮本久雄は1945年2月23日、新潟県上越市に生まれた神学者であり哲学者であります。彼はその教育背景として、新潟県立長岡高等学校を卒業後、1970年に東京大学文学部哲学科を卒業し、1972年には同大学院人文科学研究科修士課程を修了しました。さらに、彼は新たな知識を求め、カナダ・オンタリオ州立哲学神学大学で学んだ後、1980年に神学修士を取得しました。

リーダーシップを発揮しつつ、宮本は1981年に仏立エルサレム聖書学研究所から名誉学士を授与され、翌年にはパリ第4大学及びパリ・カトリック神学院でスタニスラス・ブルトンからの指導を受け、1982年に東京大学教養学部の助教授としての道を歩むことになります。彼は1991年に東京大学大学院総合文化研究科の教授に昇進し、その後の2001年には『他者の原トポス 存在と他者をめぐるヘブライ・教父・中世の思索から』という著作により博士（学術）の学位を取得しました。

2007年、彼は東京大学名誉教授であることが認定され、その後、上智大学神学部などで教授として教鞭を執りました。2015年には東京純心大学に移り、看護学部教授及びカトリック文化センターの所長に就任します。さらに、2024年にはカトリック東京大司教区・聖ドミニコカトリック渋谷教会の主任司祭に就任する予定です。

彼の研究は古代や中世のキリスト教思想を基にしており、特にギリシア的存在論とは一線を画す「ハヤトロギア」や「エヒイェロギア」に焦点を当てています。アウシュヴィッツ以降の現代文明について警鐘を鳴らし続けており、哲学的な発言は広く注目されています。更に、彼の著作『出会いの他者性 プロメテウスの火 (暴力) から愛智の炎へ』は2014年度の和辻哲郎文化賞学術部門の最終選考に残りました。

宮本はまた、2015年に日本人初の名誉称号「Sacrae Theologiae Magister」を授与され、2020年度の和辻哲郎文化賞も受賞しています。彼の学問に対する情熱は今なお衰えず、その多方面にわたる著作は、長年にわたり多くの人々に影響を与えてきました。

著書には『教父と愛智 ロゴス（言）をめぐって』や『聖書と愛智 ケノーシス（無化）をめぐって』、『福音書の言語宇宙 他者・イエス・全体主義』などがあり、哲学及び神学の領域での重要な議論を展開しています。彼の多くの研究や著作は、現代社会における生き方や価値観に深い洞察を与えるものであり、彼の影響力は依然として続いています。

宮本の活動は学界にとどまらず、講演や研究会を通じて広く一般にも及び、哲学的な視点から他者との関係や共生について考察し続けています。彼の努力は、現代の困難な課題に対する理解を深め、人々の対話を促進するための架け橋となっています。

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