宮田東峰

宮田東峰（みやた とうほう、1898年3月24日 - 1986年1月13日）は、日本のハーモニカ奏者、作曲家であり、本名は宮田孝三郎（こうざぶろう）です。群馬県前橋市出身で、日本作曲家協会の常任理事、日本コロムビアの常任顧問などを務めました。音楽家の家系に生まれ、兄は東京マンドリン宮田楽団の創立者である宮田信義、息子はジャズフルート奏者の宮田英夫です。

ハーモニカ奏者としての活動

1918年、中央大学経済学科在学中にハーモニカバンド（後のミヤタ・ハーモニカバンド）を結成しました。ハーモニカの奏法は独学で習得し、同年には日本初のハーモニカ合奏団を創設。このバンドは、当時流行の歌謡曲を「歌のない歌謡曲」として演奏し、人気を博しました。大学は同年に中退しています。

1925年には、自身が監修した「ミヤタハーモニカ」を発売。このハーモニカは、複音ハーモニカを代表するモデルの一つとして広く知られるようになりました。1974年4月には、長年の音楽活動が認められ、勲三等瑞宝章を受章しました。1986年1月31日に87歳で逝去。戒名は龍光院孝誉栄楽東峰大居士です。

2012年には、その功績が認められ大衆音楽の殿堂入りを果たしました。しかし、2022年には、雑司ヶ谷霊園にある墓所が無縁墳墓に指定されています。

作曲家としての活動

宮田東峰は、ハーモニカ奏者としての活動だけでなく、作曲家としても数々の作品を残しています。

主な作品には、「輝く東京オリンピック」（1959年）、「十国峠の白い花」（島倉千代子、1961年）、「四谷大塚進学教室の歌」（作詞：石本美由起）などがあります。

著書

自身の経験に基づいたハーモニカに関する著書も執筆しており、主な著書には「ハーモニカ教本」「ミヤタハーモニカ独習」「音楽に生きる」などがあります。

褒章

長年の音楽活動に対する功績が認められ、数々の褒章を受章しています。主なものとして、藍綬褒章（1960年）、勲四等旭日小綬章（1968年）、勲三等瑞宝章（1974年）があります。

監修楽器

宮田東峰は、複数の楽器メーカーのハーモニカの監修も手掛けていました。

昭和楽器製造
ミヤタソプラノ
明星ミヤタ
少年用学生ミヤタ
スペシャルミヤタ
ミヤタハーモニカ
Showa21スペシャル（リニューアル版）
鈴木楽器製作所
ミヤタハーモニカ
高級ミヤタMH-21（復刻版）
東海楽器製造
高級ミヤタ
特製ミヤタ
スターミヤタ
スーパーミヤタ
ミヤタ響鳴
ジュニアミヤタ
ミヤタホーン
トンボ楽器製作所
ミヤタトンボ
ミヤタバンド
内外ロビン楽器製作所（販売は、新興楽譜出版社）
MIYATA'ハーモニカ
コンダクターミヤタ
ミヤタ・ファン
ミヤタ監製
中央楽器製作所
学生ミヤタ
ミヤタソロ（ミヤタ獨奏）
ニューミヤタ

これらの楽器は、宮田東峰の音楽に対する情熱と、ハーモニカへの深い愛情が込められたものとして、現在でも多くの人々に愛されています。

まとめ

宮田東峰は、日本のハーモニカ音楽の発展に大きく貢献した人物であり、その功績は今日まで語り継がれています。ハーモニカ奏者、作曲家、教育者としての多岐にわたる活動を通じて、日本の音楽文化に大きな足跡を残しました。

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