宮里栄輝

宮里栄輝は、1898年（明治31年）に沖縄県真和志間切与儀（現在の那覇市）で生まれました。沖縄県立第一中学校（現在の沖縄県立首里高等学校）を卒業後、熊本の第五高等学校に進学しますが、1年で中退。その後、東京の私立大学に進むも、ここも中退しました。

学業を中断した後、沖縄県立図書館に勤務し、沖縄文化の研究に没頭します。1940年に図書館を退職、翌年には開南中学校の講師となります。1942年には小学校教師の石川初子と結婚しました。

太平洋戦争中、宮里は熊本に疎開し終戦を迎えます。終戦後は、沖縄からの疎開者の生活を守る活動に奔走し、沖縄人連盟の九州本部の会長に選出され、1946年に沖縄へ帰還しました。1947年には、沖縄建設懇談会の発起人となり、戦後の沖縄復興に尽力します。

1948年、宮里は真和志村長選挙に立候補しますが、翁長助静に敗れて落選。しかし、同年の村議選では当選を果たします。1950年の村長選では、現職の翁長にわずか1票差で敗れるも、裁判所に異議を申し立て、最終的に当選が認められ、真和志村長に就任しました。1953年には真和志村が市制を施行し、初代市長となります。翌年の市長選では、再び立候補した翁長に敗れ、市長の座を退くことになりました。

1956年、宮里は立法院議員選挙に第16区から立候補し、当選します。1958年の立法院議員選挙では、妻の初子を擁立し、当選を果たしますが、初子は1960年の選挙で落選しています。1960年には、那覇市長選挙に立候補しましたが、落選しました。

その後、宮里は琉球政府文化財保護委員長、沖縄歴史研究会会長、那覇市政革新共闘会議議長、琉球政府公安委員長、同中央教育委員、日中友好沖縄県民会議議長など、数々の要職を歴任しました。また、沖縄の歴史や文化の研究に情熱を注ぎ、その発展に大きく貢献しました。

宮里栄輝の親族には、妻の宮里初子がおり、彼女は女性として初めて立法院議員に選出されています。また、長男の宮里一夫、次男で元那覇市職員、同職員労組委員長、古書店経営者の宮里千里がいます。

宮里栄輝は、その生涯を通して、沖縄の政治、文化、歴史の発展に大きく貢献した人物として、今もなお多くの人々に敬愛されています。

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