宮野原橋

宮野原橋は、新潟県中魚沼郡津南町に位置し、信濃川に架かる国道117号の橋梁です。この橋は、上郷寺石字羽倉と上郷宮野原字宮野原を結び、全長224メートルのPC3径間連続箱桁橋として、地域の交通を支える重要な役割を担っています。

橋の構造は、70.3メートル、120メートル、32.3メートルの3つのスパンで構成され、幅員は14.5メートル。その内訳は、9.5メートルの車道と両側に2.5メートルの歩道が設けられています。

宮野原橋の歴史は古く、その場所はかつて谷街道の要所として、新潟県と長野県の県境に近い場所に位置していました。信濃川と千曲川が合流する地点で、急流であったため、架橋以前には渡船場がなく、上流と下流にそれぞれ渡船場が設けられていました。信州側では志久見耳塚、越後側では足滝に渡船場があったと記録されています。

1897年（明治30年）には、この地域で初めて信濃川に架かる橋として、足滝付近に木トラス補剛吊橋が建設されましたが、1910年（明治43年）に流失。再架橋中に1912年（明治45年）7月22日に落橋するという悲劇に見舞われます。その後、1913年（大正2年）には、橋長131メートル、幅員4.2メートルの2径間木造上路トラス橋として再建されました。

1932年（昭和7年）には、橋長129.36メートル、支間長63.5メートル、幅員5.15メートルの2径間鋼上路トラス橋として永久橋に架け替えられ、その後、1985年（昭和60年）8月、現在のPC3径間連続箱桁橋である宮野原橋が完成しました。

この橋は、地域住民の生活と物流を支える重要なインフラであるだけでなく、その歴史を通じて、地域の変遷を見守ってきた存在でもあります。信濃川の雄大な流れと、周囲の豊かな自然に調和するその姿は、多くの人々に親しまれています。

外部リンクには、橋梁管理者である新潟県十日町地域振興局地域整備部の情報、北陸地方整備局信濃川河川事務所が提供する空からの信濃川・魚野川の眺め、国土交通省北陸地方整備局千曲川河川事務所が提供する千曲川・犀川の眺め、そして広報つなんに掲載された宮野原橋の旧橋の写真や令和元年東日本台風時の写真など、宮野原橋に関する貴重な資料が掲載されています。

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