宮野正年

宮野正年：昭和を生きた陸軍少将の生涯

宮野正年（みやの まさとし）は、明治31年1月1日に生まれ、昭和55年8月20日に没した日本の陸軍軍人です。最終階級は陸軍少将。激動の時代を軍人として生きた宮野の生涯を辿ります。

生い立ちと初期の軍歴

宮野正年は、1898年に広島県で宮野亀四郎の二男として生を受けました。幼少の頃から軍人を志し、名古屋陸軍地方幼年学校、中央幼年学校で学びました。1918年5月には陸軍士官学校（30期）を卒業し、同年12月に歩兵少尉に任官。歩兵第71連隊に配属され、軍人としてのキャリアをスタートさせました。

1925年11月には、陸軍大学校（37期）を卒業。エリート軍人としての道を歩み始めます。

エリート軍人としての活躍

陸軍大学校卒業後、宮野は参謀本部付勤務となり、その後、参謀本部員、ソビエト連邦駐在（ソ連隊付）、ドイツ駐在など、国際的な舞台でも活躍しました。帰国後は陸軍歩兵学校研究部員を務め、1933年3月には歩兵少佐に進級。同年4月には参謀本部員に再任され、1935年10月から1936年3月まで欧州に出張するなど、その能力を高く評価されていたことが伺えます。

1937年1月には教育総監部課員となり、同年8月には歩兵中佐に昇進。1938年7月には教育総監部第2課長に就任し、軍事教育の分野で重要な役割を担いました。1939年3月には歩兵大佐に進んでいます。

日中戦争と晩年

1941年2月、宮野は支那派遣軍参謀に発令され、日中戦争に出征。戦地で指揮を執りました。1942年12月には陸軍予科士官学校付となり、後進の育成に尽力。1943年3月には陸軍少将に進み、予科士官学校幹事に就任しました。

1945年7月、第15方面軍参謀副長に発令され、大阪で終戦を迎えました。同年12月に予備役に編入され、軍人としての生活を終えました。1947年11月28日には、公職追放仮指定を受けています。

参考文献

秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。
* 外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。

宮野正年は、激動の昭和時代を軍人として駆け抜けました。彼の足跡は、日本の軍事史における重要な一ページとして、記憶されるべきでしょう。

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