支那派遣軍

支那派遣軍の概要

支那派遣軍（しなはけんぐん）は、第二次世界大戦中の大日本帝国陸軍の重要な部隊のひとつであり、主に中国大陸での戦闘に従事しました。この軍は、日中戦争（支那事変）を解決するために編成され、在中国戦線における全陸軍部隊を統括する役割を果たしました。支那派遣軍の軍隊符号はCGAであり、通称は「栄」とされています。

沿革の経緯

1937年7月に盧溝橋事件が発生したことを契機に、支那派遣軍の歴史が始まります。この事件に続き、第二次上海事変が勃発し、これに応じて上海派遣軍が組織されました。その後、盧溝橋事件の対応として支那駐屯軍が北支那[[方面軍]]に昇格しました。

続いて、同年10月には上海への増援として第10軍が新たに編成され、中支那[[方面軍]]が成立しました。1938年2月の南京陥落後、この中支那[[方面軍]]は中支那派遣軍に改編され、さらに1940年には南支那[[方面軍]]が編成され、支那派遣軍の指導の下に置かれることとなりました。

その後、太平洋戦争の開戦を迎えると、支那派遣軍は南方作戦における香港攻略戦などの任務を遂行しました。連合国軍はこの部隊を中国大陸にとどめる戦略をとり、支那派遣軍は戦闘を続けました。

終戦時の状況

支那派遣軍は、戦局が厳しい中でも蔣介石率いる国民革命軍との戦闘で勝利を重ね、1945年8月11日には岡村寧次指揮官が陸軍中央に電文を送りました。その内容には「百万の精鋭が健在である中での無条件降伏は承服できない」との強い意志が表明されていました。終戦時には支那派遣軍の兵力は105万名に達しました。

組織構成

支那派遣軍の総司令官には、西尾寿造、畑俊六、岡村寧次が歴任し、総参謀長は板垣征四郎、後宮淳、河辺正三などが務めました。終戦時には、隷下の部隊には北支那[[方面軍]]、各軍および独立混成部隊など多岐にわたった部隊が存在し、その規模は非常に大きなものでした。

支那派遣軍は、日本陸軍の歴史において重要な役割を果たし、多くの戦闘を通じてその存在感を示しました。また、その行動は戦争の結果にも大きく影響を与え、後の歴史に持続的な影響を及ぼしたといえるでしょう。

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