富士山麓電気鉄道富士急行線

富士急行線の概要

富士急行線（ふじきゅうこうせん）は、山梨県の大月市に位置する大月駅から富士吉田市の富士山駅、さらに南都留郡富士河口湖町の河口湖駅までを結ぶ鉄道路線です。この路線は富士山麓電気鉄道によって運営されており、駅ナンバリングは「FJ」を使用しています。特徴的なのは、大月駅から富士山駅までの大月線と、富士山駅から河口湖駅までの河口湖線の2つの路線が一体的に運行されている点です。

路線の特徴

この鉄道路線は観光客や地元の住民にとって重要な交通手段です。標高358メートルの大月駅から富士山駅でスイッチバックを経て、標高857メートルの河口湖駅までを上昇する急勾配の山岳路線です。また、相模川の上流部である桂川や中央自動車道富士吉田線、国道139号と並行していることから、美しい自然を眺めながらの移動を楽しむことができます。

運行上では、特急列車である「富士山ビュー特急」や「フジサン特急」、さらには普通列車がJR中央本線との直通運行も行われています。特に、観光シーズンには多くの観光客が訪れ、それに合わせた臨時列車の運行も行われます。

鉄道路線の歴史

富士急行線の起源は、1921年に合併された富士馬車鉄道と都留馬車鉄道にさかのぼります。これらは、登山客を東京から富士山へ運ぶために設けられた馬車鉄道でしたが、1930年代に鉄道へと移行し、現在の姿に至ります。1934年には、東京駅から富士吉田駅への直通運転が開始され、利便性が向上しました。

年々沿線の観光地が人気を集める中で、富士急行は富士山麓電気鉄道として分社化されるなど、体制の変更もありましたが、路線名称は引き続き「富士急行線」のまま運営されています。

現在の運行と施設

富士急行線は全長26.6kmの営業キロを持ち、複線区間はありませんが、全線が直流1500Vで電化されています。全18駅が設けられ、大月線に16駅、河口湖線に3駅があります。また、自動閉塞方式による運行管理が行われており、最高速度は70km/hに設定されています。

近年は、富士急行の車両や運行ダイヤの見直しに伴い、新型車両の導入や特急列車「富士回遊」の運行も開始されました。また、新型コロナウイルスの影響を受けながらも、土日には「フジサン特急」の運行が再開されるなど、観光客を迎える体制を整えています。

終わりに

富士急行線は、富士山を望む魅力的な風景の中を走る鉄道路線として、多くの人々に支持されています。観光シーズンには多種多様な列車が運行され、地元の人々の移動手段としても利用されています。美しい自然とともに、特急列車や観光列車の旅を楽しむことができるこの路線は、訪れる価値があるといえるでしょう。

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