富士櫻栄守

富士櫻 栄守（ふじざくら よしもり）

基本情報

富士櫻 栄守（本名：中澤 榮男）は、1948年2月9日生まれ、山梨県甲府市出身の元大[[相撲]]力士です。彼は高砂部屋に所属し、主に西関脇の地位を達成しました。その体格は178センチ、141キロで、得意な技は突きや押しです。

来歴

富士櫻は、甲府市立西中学校の柔道部で活躍していましたが、農家の長男という背景から相撲の世界に入ることには当初反対されていました。しかし、地元の先輩、富士錦の勧めもあって、1963年3月に上京し高砂部屋に入門します。入門時、四股名の「富士桜」は地元の県花に由来し、入門の際に職員全員の投票で決まったものです。彼は、富士錦に押し相撲を徹底的に教わり、地道な稽古で力士としての土台を築いていきました。

特に、彼は入門から5年経っても幕下に留まっていましたが、兄弟子と競い合っての食事量を増やす「食事稽古」を行うことで、体重を25キロも増やすことに成功します。そして、1970年に新十両に昇進し、1971年には新入幕を果たします。入幕2場所目には敢闘賞を受賞し、力士としての名声を高めていきました。

名勝負と技術

富士櫻は特に、押し相撲を駆使した戦術で名を馳せ、その熱戦ぶりからファンに愛される存在となりました。1974年の場所では、北の富士や輪島、琴櫻といった横綱を倒し、技能賞を2度受賞しました。昭和天皇からもその取り組みが評価され、特に同じ押し相撲を得意とする麒麟児との対決は名勝負として広く知られています。

1975年には天覧[[相撲]]で激しい突っ張りの応酬が繰り広げられ、富士櫻はこの年の名勝負に名を連ねました。対戦成績は彼にとって厳しいものでしたが、これらの激闘を通じて知られるようになりました。有名な言葉に「突貫小僧」があり、これは彼のひたむきな姿勢と力強さを象徴しています。

引退とその後

1985年に引退するまで、富士櫻は1543回という連続出場記録を持っており、これは大[[相撲]]史上2位の記録として現在も残っています。引退後は中村部屋を設立し、弟子たちへの指導に尽力しました。力士として大成しなかった者も含め、様々な弟子を育成し、特に教育面での先駆的な取り組みが注目されました。さらに、彼の指導の下で多くの力士が育ち、彼の教え子である安田大サーカスのHIROなども期待されました。

憲法と思想

中村は、いじめや暴力を禁止する方針のもと、健全な相撲界形成に努めました。また、弟子たちに厳しさを持って接しつつも、その指導方針には愛情が込められており、多くの弟子たちから慕われました。彼自身の怪我や体調に関わらず、常に自らの教育活動に励んでいた姿勢は、多くの相撲ファンだけでなく弟子たちにも大きな影響を与えています。

最後に、富士櫻は2013年に日本[[相撲協会]]を退職し、長年の経験を活かして若手力士の指導に尽力しました。彼の純粋な情熱と技術は、今でも多くの人々に愛され続けています。

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