富士見町時沢

富士見町時沢（ふじみまちときざわ）

群馬県前橋市の北部に位置する地名。かつては勢多郡富士見村の大字として存在し、2009年に前橋市へ編入された後、現在の「前橋市富士見町時沢」という表記になった。これは、合併時に旧村名の「富士見村」が「富士見町」となり、その後ろに大字名が続く形が採用されたためである。2013年時点での面積は約4.03平方キロメートル。

地理

赤城山の南西側に広がる裾野地帯に位置する。前橋市の北部にあたり、標高はおおよそ150メートルから250メートル程度の地域である。地域を流れる主な河川として、その西端を北から南へと流れる赤城白川と、地域の中央部を北東から南へ流れる竜の口川がある。

歴史

この地域は元々、「中島村」と「不動尊村」という二つの村から成り立っていた。1876年、不動尊村が中島村と合併する際に、上野国勢多郡に存在したとされる「時沢郷」にちなんで「時沢村」と命名された。しかし、後の富士見村による調査では、旧中島村と旧不動尊村に相当する地域は、隣接していたとされる「藤沢郷」の一部であった可能性が高いことが判明した。しかし、既に「時沢」という名称が定着していたため、現在に至るまで改称されずに用いられ続けている。

村の歴史をたどると、1889年の市町村制施行に伴い、時沢村は周辺の13村と合併して南勢多郡富士見村が成立。この時、群馬県南勢多郡富士見村大字時沢となる。1896年には、東群馬郡と南勢多郡の統合により勢多郡に所属が変更され、勢多郡富士見村大字時沢となった。そして、2009年に富士見村が前橋市に編入合併されたことで、現在の群馬県前橋市富士見町時沢という地名になった。

交通面では、2012年12月22日に国道17号バイパスである上武道路の一部区間が開通し、地域内に初めて国道が通ることとなった。また、2017年5月12日には、地域全域が含まれる前橋・赤城地域が、スローシティを推進するチッタスロー国際連盟に加盟している。

交通

地域内に鉄道駅は存在しない。バス交通については、関越交通が運行するデマンドバス「るんるんバス」が利用できる。また、同社による路線バスも運行されており、主要な商業施設であるけやきウォーク前橋から前橋駅、中央前橋駅を経由し富士見温泉へと至る路線が、地域内を通る群馬県道4号前橋赤城線沿いにバス停を設置している。

主要な道路としては、地域南部を東西に横断する国道17号バイパス（上武道路）がある。また、地域の中央部を南北に縦断する群馬県道4号前橋赤城線と、地域南部を東西に走る群馬県道101号四ツ塚原之郷前橋線が通っている。

施設

地域内には、前橋市立時沢小学校、行人山公園、富士見幼稚園、白河神社、時沢ショッピングモールなどの施設が点在している。

避難所

前橋市立時沢小学校は、地域の指定緊急避難場所に定められている。

関連項目

時沢大根

出典・参考文献

『角川日本地名大辞典 10 群馬県』角川書店、1988年

※世帯数や人口、小・中学校の学区については、定期的に変動するため、最新の情報は前橋市公式ウェブサイトなどで確認する必要がある。

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