富士見町赤城山

富士見町赤城山

概要

富士見町赤城山（ふじみまちあかぎさん）は、群馬県前橋市に属する広大な地名です。かつては勢多郡富士見村に属し、大字赤城山として知られていました。村が前橋市に編入合併された後、現在の名称となりました。2013年時点での面積は約39.2平方キロメートルを占め、郵便番号は371-0101です。

地理

前橋市の最北部に位置し、赤城山の標高およそ400メートルから500メートル付近から山頂にかけての広範囲にわたって広がっています。赤城山が複成火山であることから、この地域には多様な山々やカルデラ湖、湿原などが点在し、豊かな自然景観が特徴です。

主な山岳には、赤城山の第二高峰である駒ヶ岳（標高1685m）、第三高峰の地蔵岳（標高1674m）、長七郎山（標高1579m）、荒山（標高1572m）、鈴ヶ岳（標高1565m）、鍋割山（標高1332m）などがあります。これらの山々はハイキングや登山ルートとしても親しまれています。

湖沼としては、赤城山のカルデラ湖である大沼や小沼、そして湿原の覚満淵があり、それぞれが季節ごとに美しい姿を見せます。

地域の中央部を赤城白川が北東から南西へと流れ、その流れに沿うように群馬県道4号前橋赤城線が通じています。この県道は地域を結ぶ主要な幹線道路の一つです。

富士見町赤城山は、地理的に大きく二つの地区に分けられます。北部は大沼周辺を中心とした「大洞地区」で、観光施設などが集積しています。それに対して、中南部は比較的標高が低い地域が広がります。

歴史

この地域は、かつて赤城山御料地の一部でした。1960年12月、当時の富士見村議会において議決がなされ、通称であった地域名が正式な大字として設定されました。これにより、住所が勢多郡富士見村大字赤城山となりました。

その後、平成の大合併の一環として、2009年1月5日に富士見村が前橋市に編入されました。これに伴い、住所表示が改められ、群馬県前橋市富士見町赤城山となり、現在に至ります。

交通

地域内に鉄道駅は存在しません。公共交通機関としてはバスが主な移動手段となります。

地域内や近隣地域への移動手段として、関越交通が運行するデマンドバス方式の「るんるんバス」が利用されています。

前橋市街地からのアクセスとしては、関越交通による路線バスが運行されており、けやきウォーク前橋や前橋駅、中央前橋駅、富士見温泉などを経由し、富士見町赤城山北部の赤城山ビジターセンターまで接続しています。また、前橋駅からは赤城山ビジターセンター行きの急行バスも運行されており、観光客などの利用が多いです。

道路網については、北部の大洞地区周辺には群馬県道70号大間々上白井線、群馬県道16号大胡赤城線、群馬県道157号赤城山敷島停車場線、群馬県道251号沼田赤城線など複数の県道が集結しています。地域の中央部を縦断する幹線道路は、前述の群馬県道4号前橋赤城線です。さらに、南部の地域には東西を結ぶ赤城南麓広域農道が通っています。

教育

かつて地域内には、前橋市立白川小学校赤城山分校および前橋市立富士見中学校赤城山分校が存在し、地域の子供たちの学び舎となっていましたが、現在はともに休校となっています。

主な施設

富士見町赤城山およびその周辺には、観光、レジャー、公共サービスなどの様々な施設があります。

赤城神社
赤城白樺牧場
赤城山スキー場
赤城ふれあいの森
箕輪地区公民館
赤城国際カントリークラブ
国立赤城青少年交流の家
前橋市赤城少年自然の家

これらの施設は、地域の住民だけでなく、前橋市内外から訪れる人々にも利用されています。

参考文献

* 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 10 群馬県』角川書店、1988年

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