富士野幸夫

富士野幸夫：特撮作品を彩った名優

富士野幸夫（生没年不明）は、日本の俳優であり、そのキャリアは劇団ひまわりから始まりました。彼は、殺陣集団として名高い大野剣友会に所属し、1970年代を中心に数多くの特撮テレビ番組に出演し、その存在感を示しました。

大野剣友会での活躍と『仮面ライダーV3』

富士野幸夫は、大野剣友会の一員として、『仮面ライダー』シリーズをはじめとする数々の作品で、その身体能力と演技力を発揮しました。特に、『仮面ライダーV3』においては、大野剣友会のメンバーとして初めて、悪の大幹部であるツバサ大僧正という重要な役どころを演じました。この役は、彼のキャリアの中でも特筆すべきものであり、多くの視聴者に強烈な印象を与えました。

内田一作監督との親交

『仮面ライダー』シリーズなどで監督を務めた内田一作は、富士野幸夫の才能を高く評価していました。『仮面ライダーV3』においては、ツバサ大僧正が登場する第36話と、その退場を描いた第40話を内田監督が担当し、富士野幸夫の魅力を最大限に引き出しました。内田監督の演出と富士野幸夫の演技が相まって、ツバサ大僧正はシリーズ屈指の魅力的な悪役として記憶されています。

多彩な出演作品

富士野幸夫は、映画やテレビドラマなど、幅広いジャンルの作品に出演しました。

映画

柔の星（1970年、東宝） - 暴力団員・松原
仮面ライダー対ショッカー（1972年、東映） - ショッカー科学者チーフ
仮面ライダー対じごく大使（1972年、東映） - モトクロス会場アナウンス
ノストラダムスの大予言（1974年、東宝） - 暴徒
五人ライダー対キングダーク（1974年、東映） - 父親

テレビドラマ

少年ジェット（1960年、CX）
江戸川乱歩シリーズ 明智小五郎（1970年、12ch）
火曜日の女シリーズ / 蒼いけものたち（1970年、NTV / 東宝）
宇宙猿人ゴリ（1971年、CX）
仮面ライダー（1971年、MBS） - 多数のエピソードで様々な役を演じる
超人バロム・1（1972年、YTV）
変身忍者 嵐（1972年、MBS）
仮面ライダーV3（1973年、MBS） - ツバサ大僧正役
イナズマン（1973年、NET）
どっこい大作（1973年、NET）
太陽にほえろ!（1973年、NTV）
仮面ライダーX（1974年、MBS）
仮面ライダーアマゾン（1974年、MBS）
幡随院長兵衛お待ちなせえ（1974年、MBS）
刑事くん・第4部（1974年、TBS）
大江戸捜査網（1975年、12ch / 三船プロ）
仮面ライダーストロンガー（1975年、MBS）
Gメン'75 （TBS）
少年探偵団（1975年、NTV）
プレイガールQ（1976年、12ch）
忍者キャプター（1976年、12ch）
ザ・カゲスター（1976年、NET）
快傑ズバット（1977年、12ch）
ご存知!女ねずみ小僧（1977年、CX）
大追跡（1978年、NTV）
NHK大河ドラマ - 竜馬がゆく(1968), 黄金の日日(1978), [草燃える]
松本清張シリーズ・天才画の女（1980年、NHK）

これらの作品からもわかるように、富士野幸夫は時代劇から現代劇、特撮作品まで、幅広いジャンルでその才能を発揮し、日本の映像史にその名を刻みました。彼の演じたキャラクターたちは、今も多くのファンに愛され続けています。

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