どっこい大作

テレビドラマ『どっこい大作』の概要

『どっこい大作』（どっこいだいさく）は、日本のテレビドラマで、1973年1月8日から1974年3月25日までNET（テレビ朝日）の系列で放送されていました。このドラマは全62話から成り、三菱電機がスポンサーとして参加していたことでも知られています。

ストーリーの概要

物語は、北海道で貧しい生活をしている田力大作（たぢから・だいさく）の奮闘を描いています。大作は唯一の財産であった牧場を借金の担保として喪失し、無一文に。そんな彼は中学校の校長からのアドバイスを受け、日本一の男を目指して高校進学をせずに上京することを決意します。しかし、彼の夢であった力士として大鵬部屋に入門することは叶わず、自らの道を模索します。

大作は二階堂甚平の紹介を受け、ラーメン屋の「珍竜軒」で就職します。その後も清掃会社「清潔社」やベーカリー「ハッピーパン」など様々な職業を経験し、成長していく様子が描かれます。困難に直面するたびに彼は「どっこい、どっこい」と力を入れ、闘志を燃やします。二階堂は時には大作を助け、時には試練に立たせることで、彼の成長を見守ります。

職業とキャラクター

『どっこい大作』は3部構成であり、各部には異なる職業が設定されています。第一部では大作がラーメン屋で職人として奮闘。「珍竜軒」の店主役は多々良純で、ライバルのラーメン職人役は主題歌を担当する山田太郎が演じました。第二部では清掃会社での生活が中心となり、社長役の牟田悌三と冷静な掃除夫役の石田信之が対立を繰り広げました。第三部ではパン屋での奮闘が描かれ、由利徹が店主を演じ、無頼なパン職人役は佐々木剛が務めています。

時代背景

物語は1970年代初頭、日本の高等学校進学がエリートとされる時代背景の中に設定されています。多くの中学校卒業生は「金の卵」と呼ばれ、大都市に集団就職していました。このような社会背景も、ドラマの中で重要な役割を果たしています。

主要キャスト

ドラマには多くの名優が出演しており、田力大作役は金子吉延が演じています。その他の重要なキャラクターには、二階堂役の志村喬や、藤原成平役の竹尾智晴、日向早苗役の津山登志子、田力家の姉妹役を務める小林トシ枝と水村繁子などが名を連ねています。

スタッフと音楽

この作品の企画は大村拓三と後藤武彦が担当し、脚本は滝沢真里など多くの脚本家が携わっています。また、音楽は渡辺宙明が手掛け、主題歌は山田太郎が歌いました。オープニングテーマ「どっこい野郎」とエンディングテーマ「明日への出発」は、今でも多くの人に親しまれています。

製作と放送

制作はNETと東映が手掛け、放送は月曜の19:30から行われ、全国のさまざまなテレビ局でも放送されました。特に北海道や青森、宮城などで人気を集め、地域ごとの放送時間や曜日に合わせて視聴者に届けられました。

影響と受容

ドラマのテーマやキャラクターは多くの視聴者に感動を与え、後にプロレスラーやアニメでもこの作品に触発される場面が見られるようになりました。また、作品の音楽には他の特撮作品の影響も見られ、時代を超えて愛され続けています。

まとめ

『どっこい大作』は、逆境に立ち向かう主人公の成長を描く感動的な物語であり、1970年代の日本社会背景を映し出した傑作ドラマです。今もなお多くのファンに愛され続け、記憶に残る作品となっています。

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