富岡英作

富岡 英作のプロフィールと棋歴

富岡英作（とみおかえいさく）は、1964年5月19日に神奈川県横浜市で生まれた将棋棋士であり、棋士番号168を持つ。彼は大内延介九段に師事し、将棋界において着実に成長を続けている。

初期の経歴とデビュー

富岡は若いころから将棋に親しんでおり、中学生の頃には俳優の石立鉄男に棋力を教えるなど、将棋界での頭角を現していた。1984年にプロ入りした後、彼はすぐにその実力を示した。1985年度の順位戦に初参加し、見事に10戦全勝を達成。この成績によりC級2組から一気に昇進した。彼の年間勝率は全棋士中で最も高い0.740を記録し、その年の将棋大賞では新人賞と勝率第一位賞の2つを獲得した。

成功の足跡

その後の棋歴においても、富岡は順調に昇進していく。1991年度の第50期B級2組順位戦では、8勝2敗の成績で2位に輝き、B級1組に昇級した。1990年から1995年にかけては、王座戦の本戦トーナメントに6期連続で出場し、確たる実力を証明した。2002年度には、NHK杯戦で著名な棋士たちを次々と破りベスト8に進出するなど、さらなる活躍を見せる。

順位戦での躍進と昇級

2007年度には、第20期竜王ランキング戦2組の準決勝で三浦弘行を破り、1組に初昇級した。このような実績により、富岡は将棋界での地位を確立していく。特に順位戦では15連勝を記録し、その名は将棋ファンの間で広まった。

独自の棋風

富岡の棋風は非常に特徴的で、しっかりとした駒組みを行い全体的に戦うスタイルだ。彼は主に居飛車を中心にプレイし、特に矢倉戦法を好む。一度でも矢倉に持ち込むと、相手がその形に対応することが難しくなる。さらに、相手が振り飛車戦法を用いる場合、左美濃や穴熊といった堅固な囲いを選択する傾向がある。また、富岡は富岡流と呼ばれる角換わり腰掛け銀の戦法を考案し、これもまた彼の棋士としての特徴の一つである。

テレビや講座での活動

将棋の世界以外でも、富岡は多彩な活動を展開している。1994年にはNHK将棋講座の講師を務め、その爽やかで明瞭な話し方が印象的だった。加えて、トランプゲーム「大貧民」にも興味を持ち、将棋での「次の一手」に相当する「大貧民・次の一手」の問題を考えるなど、ユニークな発想も見せている。

昇段履歴

• - 1978年11月01日: 6級（奨励会入会）
• - 1979年03月01日: 5級
• - 1979年06月01日: 4級
• - 1980年03月01日: 3級
• - 1980年05月01日: 2級
• - 1980年12月01日: 1級
• - 1981年03月01日: 初段
• - 1982年04月01日: 二段
• - 1982年12月01日: 三段
• - 1984年12月18日: 四段（プロ入り）
• - 1986年04月01日: 五段
• - 1988年04月01日: 六段
• - 1992年04月01日: 七段
• - 2002年12月20日: 八段
• - 2024年04月01日: 九段

主な成績

• - 将棋大賞 第13回（1985年度） 新人賞・勝率第一位賞
• - 第43回（2015年度） 升田幸三賞（角換わり腰掛け銀富岡流）
• - 2023年11月02日 将棋栄誉賞（通算600勝達成、勝率0.482）

富岡英作は、将棋界において独自の足跡を残し、今後の展望も非常に楽しみな棋士である。

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