石立鉄男

石立鉄男

石立鉄男（いしだて てつお、1942年7月31日 - 2007年6月1日）は、日本の著名な俳優です。神奈川県横須賀市に生まれ、俳優座養成所第13期生として演技の道を進みました。彼は、1970年に主演したテレビドラマ『おくさまは18歳』で大ブレイクを果たし、その後の1970年代から1980年代にかけて、数多くのホームドラマの主演として活躍しました。彼の特徴であるアフロヘアと独特の声、さらにはテンポのある話し方は、多くの視聴者に親しまれました。また、彼はマスコミから「水曜夜8時の男」と称され、数多くの家庭に知られる存在となりました。

来歴

生い立ちと青年時代

石立鉄男は横須賀市で、養鶏業を営む父と母の間に生まれました。彼は家族の中で4人兄弟の四男でした。名前の由来には、当時横須賀が軍港であり、鉄が資源として貴重だったことが関係していると言われています。彼の父からは幼い頃から「人に迷惑をかけるな」と教えられ、また「大物になるなら泥棒になれ」とも言われていました。この言葉が心に残り、後の彼の人生にも影響を与えました。

高校時代はバスケットボールに打ち込み、男子校で育ったため、反抗心が強くなり、進路相談などで担任と喧嘩をすることもあったようです。彼が俳優を目指すきっかけは、友人が俳優座養成所に挑戦することを聞き、自身も受験したことでした。狭き門を突破し、俳優としての道を歩み始めます。

俳優としてのスタート

俳優座養成所に入所した石立は、演技への恥ずかしさを克服し、同期の仲間たちと共に必死に演技に取り組みました。1963年にはテレビドラマ『愛の系譜』でデビューし、その年のうちにドラマ『まごころ』で初主演を果たしました。その後の俳優としてのキャリアは順調に進み、1964年には文学座研究生として活動を始め、1965年には文学座公演『花咲くチェリー』で注目を集めることになります。

人気俳優への道

石立は1967年に自身の事務所を設立し、その後テレビドラマへと活動の場を移しました。特に『おくさまは18歳』での役柄は笑いを誘うもので、多くの視聴者に支持されました。彼はさらに『おひかえあそばせ』や『気になる嫁さん』、『パパと呼ばないで』など、多くの家庭向けドラマに出演し、特に1970年代から1980年代にかけて人気を博しました。これによって彼は家庭内でよく知られる存在となり、お茶の間の人気者となりました。

晩年と影響

晩年には、インターネット配信ドラマや映画にも出演し、新しい形のエンターテインメントにも挑戦しました。彼は2007年に急性動脈瘤破裂で亡くなるまで、演技への情熱を持ち続けていました。出演作の多くは、家庭ドラマの枠を超え、幅広いジャンルで観客に感動を与えました。

彼の葬儀は多くの関係者に見送られ、石立の存在が多くの人々にどれほど影響を与えていたのかを物語っていました。彼のキャリアにおける演技は、視聴者の心に強く残り続けています。

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