審判 (タロット)

審判（Judgement）

「審判」は、タロットの大アルカナに含まれる重要なカードで、番号は20番です。このカードは「太陽」（番号19）と「世界」（番号21）の間に位置し、人生における重要な選択や出来事を象徴しています。

カードの意味

このカードの象徴するものは多岐にわたります。正位置の場合、復活や結果、改善、覚醒、発展、さらには敗者復活や転生といったポジティブな意味合いがあります。一方、逆位置では悔恨や行き詰まり、悪い知らせ、再起不能を意味し、よりネガティブな側面を強調します。

アーサー・エドワード・ウェイトの解説によると、「審判」は復活や位置の変化、更新、または結果の象徴とされています。

カバラとの関連

「審判」はカバラとも深く関連しています。このカードに関連するヘブライ文字は「シン（ש）」ですが、複数の解釈が存在します。「黄金の夜明け団」の理論によれば、ホドとマルクトのセフィラを結びつける経路に関連していると考えられています。

占星術との対応

このカードには様々な占星術的解釈があります。星座に関しては、処女宮や天蠍宮、宝瓶宮、双魚宮などが考えられ、惑星においては月、水星、木星、土星、冥王星が挙げられます。さらに、星座や惑星に囚われず、「火の元素」と解釈する説も存在します。

寓画の解釈

「審判」に描かれているシーンは、新約聖書のヨハネの黙示録からインスパイアを受けています。ラッパを持つ天使が、最後の審判に基づき描かれており、この天使は大天使ガブリエルをモデルにしているとされています。

マルセイユ版の「審判」では、雲の中から出現する巨大な天使が描かれ、彼は鋭い光を放ちながら右手にラッパ、左手には十字の紋章の入った旗を指し示しています。地上には、右側に老人、左側に女性、そして中央には棺から蘇った姿の人物が後ろ向きに立つ姿が描かれています。

このシンボルたちはすべて意識的な接触を示唆しており、天使の存在は地上の人々にとって重要な視点であることを示しています。天使の持つラッパは「音」を象徴し、この干渉は光と音の双方によって人生に影響を及ぼすことを示唆しています。

天使から逃れようとするのではなく、地下で立つ三人の人物はこの存在を真摯に受け入れている様子が伝わってきます。中央に立つ人物はまさに甦った瞬間を体現しており、そのエネルギーはまさに新たな生命の象徴です。この三人は、人間の三位一体を暗示しているとも考えられており、さらには天使も加わることで新たな概念が生まれることを表現しているのです。

参考文献

• - サリー・ニコルズ『ユングとタロット』
• - アルフレッド・ダグラス『タロット』
• - 聖書（創世記・コリント人への手紙 第1・黙示録）

関連項目

• - 黙示録のラッパ吹き
• - 最後の審判

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