寺山修司短歌賞

寺山修司短歌賞は、劇作家・歌人として知られる寺山修司の十三回忌を記念して1995年に創設された、中堅男性歌人を対象とした短歌賞です。主催は砂子屋書房で、前年一年間に刊行された歌集の中から、優れた作品が選出されていました。この賞は、寺山修司が18歳の時に「短歌研究」五十首詠で1位を受賞するなど、彼が最初に評価されたジャンルが短歌であったことに由来しています。

寺山修司短歌賞は、同じく中堅の女性歌人を対象とした河野愛子賞（現在は葛原妙子賞）と対をなす形で存在し、両賞の選考会および授賞式は同時に開催されていました。選考委員は2013年度から篠弘、佐佐木幸綱、小池光、花山多佳子の4名が務め、受賞者には賞状と副賞として30万円が贈られていました。

この賞は、現代短歌の世界において、中堅歌人の業績を称える重要な役割を果たしていましたが、2016年をもって終了しました。以下に、過去の受賞作品一覧を記します。

受賞作品一覧

第1回（1996年） 小池光 『草の庭』（砂子屋書房）
第2回（1997年） 永田和宏 『華氏』 （雁書館）
第3回（1998年） 三枝昂之 『甲州百目』 （砂子屋書房）
第4回（1999年） 加藤治郎 『昏睡のパラダイス』（砂子屋書房）
第5回（2000年） 坂井修一 『ジャックの種子』（短歌新聞社）
第6回（2001年） 山田富士郎 『羚羊譚』（雁書館）
第7回（2002年） 島田修三 『シジフォスの朝』（砂子屋書房）
第8回（2003年） 大辻隆弘 『デプス』（砂子屋書房）、渡辺松男『歩く仏像』（雁書館）
第9回（2004年） 内藤明 『斧と勾玉』（砂子屋書房）
第10回（2005年） 伊藤一彦 『新月の蜜』（雁書館）
第11回（2006年） 吉川宏志 『海雨』（砂子屋書房）　
第12回（2007年） 谷岡亜紀 『闇市』（雁書館）
第13回（2008年） 本多稜 『游子』（六花書林）
第14回（2009年） 大下一真 『即今』（角川書店）
第15回（2010年） 真中朋久 『重力』（青磁社）
第16回（2011年） 本田一弘 『眉月集』（青磁社）
第17回（2012年） 田中拓也 『雲鳥』（ながらみ書房）
第18回（2013年） 高島裕 『饕餮の家』（TOY）
第19回（2014年） 藤島秀憲 『すずめ』（短歌研究社）
第20回（2015年） 小高賢 『秋の茱萸坂』（砂子屋書房）
* 第21回（2016年） 島田幸典 『駅程』（砂子屋書房）

脚注

砂子屋書房

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