尊証法親王

尊証法[[親王]]（そんしょうほっしんのう）は、17世紀中頃の江戸時代前期に生きた皇族であり、仏教の僧侶です。慶安4年（1651年）に後水尾天皇の第十七皇子として誕生しました。母は園国子（新広義門院）です。幼少時の名前は玲瓏宮（ゆらのみや）といい、諱（いみな：生前の実名）は周賢（しゅうけん）でした。

尊証法[[親王]]は、幼くして仏門に入り、承応2年（1653年）に青蓮院門跡を相続します。その後、明暦2年（1656年）に青蓮院に入室し、本格的に僧としての修行を始めました。万治3年（1660年）には親王宣下を受けて周賢と名乗るようになります。さらに同年7月には、良尚法[[親王]]を師として出家し、尊證と号しました。なお、正式な出家が親王宣下後であるため、入道親王と表記されることもあります。

寛文9年（1669年）には、天台宗の最高位である天台座主に補任されます。その後、寛文13年（1673年・延宝元年）には二品親王に叙せられ、天台座主に再任されました。元禄6年（1693年）にも3度目の天台座主への補任を受けますが、これは辞退しています。尊証法[[親王]]は、天台宗の発展に大きく貢献した人物として知られています。

また、尊証法[[親王]]は書道の才能にも恵まれており、独自の書風を確立しました。その書は後世に「尊證流（尊証流）」と称され、書道の世界に大きな影響を与えました。この流派は、今日でもその名が知られています。

元禄7年（1694年）、尊証法[[親王]]は44歳でその生涯を閉じました。その死後、実兄である尭恕法[[親王]]によって諡号（しごう：死後に贈られる名前）として後桂蓮院が贈られました。尊証法[[親王]]は、その生涯を通じて、仏教界と文化の両面で重要な役割を果たした人物と言えるでしょう。

参考文献

上田正昭他『日本人名大辞典』講談社、2001年。
是澤恭三「尊證法[[親王]]」『日本人名大事典』第3巻、平凡社、1979年（『新撰大人名辞典』（1937年刊）の改題複製）。
* 市古貞次『国書人名辞典 3』岩波書店、1996年。

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