小丸成洋

小丸 成洋

小丸 成洋（こまる しげひろ、1950年4月16日 - ）は、日本の実業家。大手運送会社である福山通運株式会社の代表取締役社長を務めているほか、かつては日本放送協会（NHK）の経営委員会委員長も歴任しました。また、交通安全分野における専門家としても知られています。

経歴

1950年4月16日に広島県福山市で生まれました。日本大学生産工学部管理工学科にて学び、卒業後、1974年に福山通運株式会社に入社しました。入社後は社業に邁進し、運行管理部長や福山北支店長といった要職を歴任しました。経営手腕を認められ、1989年には取締役に昇進。その後も順調にキャリアを重ね、1997年6月には同社の代表取締役社長に就任しました。以来、長きにわたり経営のトップとして福山通運を牽引しています。

本業である福山通運の経営に加え、グループ会社の代表取締役なども務め、事業拡大に貢献しています。

NHK経営委員長として

実業界での実績を評価され、公共放送であるNHKの経営委員に就任し、後に経営委員長を務めました。前任者である富士フイルム出身の古森重隆氏からその任を引き継ぎました。しかし、2010年末頃から、当時の福地茂雄会長が年齢を理由に退任の意向を示したことから、後任の会長選任を巡って委員会内で様々な議論や問題が発生しました。候補者の選定プロセスや、その人選について、外部からも注目が集まりました。最終的に松本正之氏を新会長に選任したものの、この一連の会長選任プロセスにおける混乱の責任を取る形となり、経営委員長の職を辞任するに至りました。さらに、経営委員そのものの職からも身を引くこととなり、政府に対して辞表を提出しました。

交通安全分野での活動

本業が運送事業ということもあり、交通安全に対する高い意識を持っています。日本交通心理学会の会員として、交通心理学の観点からの交通安全に関する研究活動にも積極的に取り組んでいます。ドライバーの心理や行動特性が交通事故に与える影響などを深く掘り下げ、その知見を広めるための著作活動も行っています。長年の実務経験と専門的な知識に基づいた交通安全に関する啓発活動は、社会的な貢献としても評価されています。

主な著書

交通安全に関する啓発活動の一環として、以下の著書を刊行しています。

• - 『知っておきたいドライバー心理の落とし穴』（宇留野藤雄との共著、企業開発センター、1996年）
• - 『ハンドルを持つあなたへ―育て養う安全の心』（結城多香子との共著、企業開発センター、2001年）

これらの著作を通じて、一般ドライバーや運送業界の関係者に対し、安全運転のための心理的な側面からのアプローチを提唱しています。

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