小倉久史

小倉久史に関する詳細

小倉久史（おぐら ひさし）は、1968年5月15日生まれの将棋棋士で、棋士番号は188です。東京都出身で、中原誠十六世名人の門下にあたります。彼は1988年の三段リーグでプロ入りし、16勝2敗という成績で1位通過を果たしました。このとき、同時に二位に入った屋敷伸之と共に、三段リーグ初挑戦者によるワンツーフィニッシュを達成したことは特筆すべき成果です。

プロ入り後の主な成績

小倉はプロ入り後、1993年度に第6期竜王戦の6組ランキング戦で準優勝し、5組へ昇級しました。翌1994年には新人王戦にてベスト4に進出。その後、1995年度には第36期王位戦で初めての王位リーグに参加しましたが、白組では5戦全敗と苦しい結果となりました。

1996年度の順位戦では、8期目にして10戦全勝を収め、C級1組への昇級を遂げました。この時の勝利は、亡き母に捧げる特別なものであったと語っています。その後も闘志を持って取り組んだものの、2003年度第44期王位戦でのリーグ残留には失敗しました。

2006年度には、竜王戦での3連敗により再び6組に降級しましたが、翌年に昇級者決定戦を勝ち抜き、5組へ復帰しました。さらに2008年度の順位戦で苦しみ、C級2組へと降落。その後の数年間も降級点を重ねる中、2016年度にはフリークラスに陥落しましたが、早指し棋戦での力を見せ、素晴らしい結果を残しました。2021年度には前年の苦戦を乗り越え、年度単位で12勝11敗の成績を収めるなど、再起の兆しを見せています。

棋風と人物

小倉は振り飛車を得意としており、特に「下町流」と名付けた攻撃的な三間飛車を多く用いています。彼は1979年、小学6年生のときに羽生善治との対局で準優勝を果たし、将棋界の舞台での才能を見せました。この際の戦型についても、鮮明に覚えていると述べています。

また、彼は趣味である競馬や麻雀に熱心であり、競馬では大きな賭けをしたこともあるとされますが、自身の言葉で修正を加えています。将棋界では、東京都江東区で長年にわたり将棋教室の指導を行い、さらには師匠の地元宮城県でも活動を広げています。

弟子と昇段履歴

小倉は弟子に対しても厳しく指導を行っており、その中には初段からプロを目指す山本博志がいます。昇段履歴は1982年に奨励会へ参加し、1988年にプロ入り。さらに、2017年に8段に昇格するなど、将棋界での歩みを続けています。

著書

小倉は将棋の技術や戦法に関する著書も数多く執筆しており、その中には「振り飛車党宣言」シリーズや専門的な戦法書が含まれています。これらは将棋ファンや後進棋士にとって貴重な教材となっています。

このように、小倉久史棋士は将棋界で数々の業績を残し続け、さらに多くの将棋ファンや指導者としての影響力を持つ存在です。

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