小倉久

小倉久について

小倉久（おぐら ひさし）は、1852年2月4日に沼田藩邸で生まれ、明治39年の1906年11月4日に亡くなった日本の武士であり官僚です。小倉は幕末から明治時代にかけて活躍し、特に法学分野での貢献が評価されています。また、関西法律学校の初代校長としても有名です。

経歴

小倉久は、若い頃から教育に対する強い意欲を持ち、明治3年（1870年）に大学南校の貢進生として学生生活をスタートさせました。さらに、明治5年（1872年）には司法省の明法寮に転入し、法学の基礎を徐々に築いていきました。1876年（明治9年）には岸本辰雄・宮城浩蔵と共に留学し、フランスの著名な法学者エミール・アコラスに師事します。この留学経験は、彼の法律観に大きな影響を与えました。

留学から帰国した1878年（明治11年）以降、小倉は司法省で御用掛や呉官御用掛として民法典の編纂に携わることになりました。在職中、法学校の速成科の講師としても活動し、多くの学生に法律の知識を教えました。

1882年（明治15年）には元老院権少書記官に就任し、その後1884年（明治17年）には駅逓官となります。これらの経歴を経て、1886年（明治19年）には大阪控訴院の検事に任命されました。彼はこの立場で関西法律学校の創立に携わり、同校の初代校長を務めることとなりました。

1888年に退官後は大阪で弁護士事務所を開業し、法律実務にも力を入れました。さらに、1898年（明治31年）には内務省の警保局長兼監獄局長に就任しました。快活な人柄と実力を兼ね備えた小倉は、1999年に和歌山県の知事として選任され、実務経験を積む中で県政にも関与し、その後、徳島県知事、富山県知事、大分県知事などの役職を歴任します。最終的には1906年（明治39年）に岐阜県知事に就任するものの、同年11月に現職のまま亡くなりました。

栄典

小倉久は、その功績により、いくつかの栄典を受けています。1886年7月8日には従六位に叙せられ、1906年11月4日には正四位に昇進。また、1901年には勲四等瑞宝章を授与されています。

著作

小倉は多くの著作も残しています。特に『仏国訴訟法提要』（1881年）や『仏国人事法講義』（1889年）など、フランスの法制度に関する研究は学界で高く評価されています。これにより、彼の名は法学者としても広く知られることとなりました。

最後に

小倉久の業績は、法学界や地方行政の発展に寄与した重要なものであり、彼の死後も法の発展に影響を与え続けています。彼の墓所は京都市北区の高桐院にあり、今でも多くの人々に敬愛されています。彼の生涯は、明治時代における日本の法制度の構築にも寄与しており、その功績は今なお語り継がれています。

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