山本博志

山本博志 - 将棋界の若き星

山本博志（やまもと ひろし）は、1996年8月13日生まれ、東京都江東区出身の将棋棋士です。彼は小倉久史の門下で棋士番号316を持っています。東京都立白鷗高等学校を卒業後、若干の年齢で将棋の世界に足を踏み入れました。

棋歴のスタート

山本は小学1年生のときに、父親によって将棋を学び始めました。小学4年生で小倉久史門下となり、2008年には奨励会に入会しました。奨励会在籍中の第59回三段リーグでは、2016年6月に藤井聡太に勝利するという快挙を成し遂げました。この年、藤井はリーグで1位となり、四段に昇進しました。

2018年には第63回三段リーグにおいて、13勝5敗の成績を収め、本田奎に次ぐ2位となり、見事に四段に昇進しました。

プロ棋士としての活躍

プロとしてのキャリアが始まった2019年度、山本は第29期銀河戦でのプレイが注目されました。予選を2連勝で通過し、本戦でも7連勝を記録するなど、多くの棋士と戦って決勝トーナメントに進出しました。しかし、1回戦では菅井竜也に敗れました。

2020年度には、第70回NHK杯に初めて出場し、1回戦では近藤誠也に勝利しますが、2回戦で屋敷伸之には敗れました。

棋風と戦術

山本の得意な戦法は「ノーマル三間飛車」です。プロ入り当初から、この戦法での活躍を目指していました。特に第59回三段リーグの藤井聡太戦では、三間飛車の穴熊に対するトマホーク戦法を用い、その戦法の章を『三間飛車新時代』で執筆しました。また先手番では、初手に7八飛を採用することが多く、そのスタイルが彼に個性をもたらしています。

趣味と人柄

山本は「ヒロシ」という愛称で呼ばれ、ファンから親しまれています。彼は他の同名棋士と区別されるため、特に「ヒロシ先生」と呼ばれることが多いです。四段昇段時には、誤って生年を1998年と記入してしまったこともあり、思わず「サバを読んでしまいました」と冗談を言って笑いを誘いました。

趣味はカラオケで、奨励会のイベントでは徳永英明の楽曲を披露しました。また、やなぎなぎのファンでもあり、公式Twitterをフォローしています。旅行の趣味もあり、特に自然溢れる場所を好むようです。

健康と影響

アトピーの症状を持つ山本ですが、この病気が対局に大きな弊害を及ぼすことはないと自信を持っています。彼を尊敬する棋士として藤井猛を挙げており、その積極的な棋風や人柄を目標にしています。

著作と将棋界への寄与

奨励会三段の時期に、小倉久史との共著で『三間飛車新時代』を発表し、注目を集めました。また、将棋漫画『盤上のオリオン』の監修も務めています。

2024年には、谷合廣紀四段とのコンビ「銀沙飛燕」を結成し、M-1グランプリへの挑戦が報じられています。このコンビ名は東京・将棋会館の対局室にちなんで名付けられました。

エピソードと裏話

奨励会で著書を執筆した際には、「立ち読みしましたが、買わない」と冗談を言われたこともあるそうです。最近の対局では、特別なエピソードも話題となりました。彼が手番の際に駒を持った別の棋士の制止に手を差し伸べ、その結果、大事に至らないことがありました。彼の優しさと潔さが、将棋界内でも評判となっています。

山本博志は、将棋界での今後の活躍が期待されています。

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