小倉実起

小倉実起の生涯と家系

小倉実起（おぐら さねおき）は、江戸時代前期に生きた著名な公卿であり、彼の人生には多くの波乱が存在しました。実起は、藪嗣良の三男として生まれました。藪嗣良は大納言という高い地位にあったため、実起もその血筋を受け継ぎました。

官位と業績

実起は近衛少将・小倉実為の養子となり、延宝3年（1675年）にはついに正二位・権大納言に任命されました。これは当時の公家社会において非常に高い官位であり、彼の家族の名をさらに高めるものでした。大納言としての役割は重要であり、宮廷における政務に影響を与える立場でありました。

しかし、彼の人生は順調な道を辿ったわけではありません。延宝9年（1681年）、実起は自らの娘である中納言典侍の子、霊元天皇の第一皇子一宮（後の済深法親王）の出家に強く反対しました。この際、実起は一宮を匿う行動を取りましたが、これは勅命に背く行為と見なされ、結果として彼は子の公連や季伴と共に佐渡島に流罪となりました。この出来事は「小倉事件」として知られています。

流罪の生活は彼にとって厳しいものであったと考えられますが、その詳細はあまり知られていません。辛い運命を背負いながらも、貞享元年（1684年）に佐渡島にてその生涯を終えました。彼の没年は公家の生活の不安定さを物語っています。

家系と子女

実起には、多くの家族構成がありました。父は藪嗣良、母は不詳でありますが、養父は小倉実為です。また、彼の妻は小倉公根の娘であり、家計もまた公家制度に基づいたものでした。実起の血筋からは男子が2人、女子が1人いました。男子には小倉公連と熙季があり、熙季は竹淵季伴と関係しています。女子は中納言典侍であり、彼女は霊元天皇の典侍として、さらに皇室の一員としての重要な役割を担いました。

まとめ

小倉実起の人生は、豊かな家系を背景に持ちながらも、多くの試練を経験した波乱万丈のものでした。公家としての地位は高くありましたが、家族との関係や皇族との関わりの中での困難は、彼の名声と共に語り継がれています。自らの信念に従い生きた彼の生涯は、当時の公家社会における所以を示しています。小倉家の歴史における実起の役割は、家族だけでなく江戸時代の政治状況にも影響を与えたことは間違いありません。

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