小半鍾乳洞

小半鍾乳洞は、大分県佐伯市本匠の山間部に位置する、自然が作り出した神秘的な空間です。1899年に発見され、1922年には大分県で初めて国の天然記念物に指定されました。この鍾乳洞は、清流として知られる番匠川の源流近くにあり、全長1750mにも及びます。そのうち330mが観光用に整備されており、一般の人々もその美しい景観を気軽に楽しむことができます。

洞内には、「宮殿」と呼ばれるエリアがあり、そこには特に珍しい「斜柱石」が見られます。斜柱石とは、鍾乳石が成長した後に地殻変動によって倒れ、現在の形になったものです。この現象は非常に珍しく、小半鍾乳洞の大きな特徴の一つとなっています。

鍾乳洞の周辺には、小半森林公園が整備されています。公園内には、直径約18mもの巨大な水車があり、1993年の完成時には日本一の大きさを誇りました。現在では4番目の大きさとなっていますが、小半鍾乳洞を訪れる際の目印としても親しまれています。

しかし、2016年1月、鍾乳洞の入口付近で落石が確認されたため、一時的に閉鎖されました。その後、危険な岩石を取り除く工事を行い、約1ヶ月後に再開しましたが、落石はその後も続きました。同年6月には、直径1mを超える大きな岩が案内所の屋根を突き破る事故が発生したため、再び休業となり、入口に通じる市道も通行止めとなりました。

その後の調査で、落石の危険性がある箇所が132ヶ所も確認され、現在も再開の目処は立っていません。小半鍾乳洞は、美しい自然と貴重な地質遺産を持つ場所ですが、安全確保のため、しばらくの間は訪れることができません。訪れる際は、事前に情報を確認する必要があります。

アクセス

公共交通機関：JR九州日豊本線佐伯駅下車後、大分バス（葛港〜上津川線）に乗車し、「小半鍾乳洞前」停留所で下車、徒歩1分。
自動車：東九州自動車道佐伯ICから約30分。

関連情報

地質・鉱物天然記念物一覧
小半鍾乳洞 - Facebook
小半鍾乳洞 - 文化遺産オンライン（文化庁）
小半鍾乳洞 - 国指定文化財等データベース（文化庁）
小半鍾乳洞 佐伯市
小半鍾乳洞 佐伯大百科（佐伯市観光協会）
* 家族でお出かけ「小半鍾乳洞」

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