佐伯駅

佐伯駅：大分県佐伯市の玄関口

佐伯駅は、大分県佐伯市の中心部に位置する九州旅客鉄道（JR九州）日豊本線の駅です。佐伯市を代表する駅として、多くの乗客が利用しており、日豊本線全列車が停車します。さらに、博多駅とを結ぶ特急「ソニック」の始発・終着駅にもなっており、地域における重要な交通拠点となっています。

歴史と変遷

佐伯駅は1916年（大正5年）に国有鉄道として開業しました。開業以来、佐伯地域の重要な交通機関として発展を遂げ、昭和天皇の戦後巡幸や、国民体育大会に合わせてのお召し列車の停車など、歴史的な出来事にも深く関わってきました。

1962年には駅名の読みが「さえきえき」から「さいきえき」に変更されました。1979年には現在の駅舎が完成し、その後も、貨物・荷物扱い廃止、国鉄民営化を経て、JR九州の駅として現在に至っています。

近年では、2017年の台風18号による駅構内冠水で一時的に運転が停止されたり、2021年にはバリアフリー化の一環としてホームを結ぶ跨線橋にエレベーターが設置されたりと、変化を続けています。

駅構造と設備

佐伯駅は、鉄筋コンクリート造りの駅舎に単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、計2面3線のホームを有する地上駅です。さらに、使用停止中の7番線を除く4本の留置線も備えています。ホーム間は跨線橋で連絡しており、かつて運行されていた特急列車の号車案内がホームに残されています。バリアフリー化工事に伴い、一部の号車案内は消滅しましたが、多くの部分が保存されています。

早朝には複数の列車の入換作業が行われ、夜間には複数の列車が佐伯駅に滞泊します。これらの列車は、主に近郊区間や特急「ソニック」に使用される車両です。

かつては、駅周辺に貨物側線や専用線が存在し、佐伯海軍航空隊の施設に至る軍事路線を転用した路線もあったとされています。これらの路線は廃止され、現在は遊歩道として利用されています。

駅には「みどりの窓口」が設置され、駅舎内には待合室、自動販売機などが設置されています。かつては地元の柿の葉寿しなども販売されていましたが、現在は販売されていません。

利用状況と周辺環境

佐伯駅の1日平均乗車人員は、2023年度で約710人です。駅周辺は中心市街地の北端に位置し、佐伯港に近接しています。商業地区の中心は駅からやや離れた場所にありますが、駅周辺にはロータリーが整備されており、バスやタクシーが乗り入れ、利便性の高い環境が整っています。

バス路線

佐伯駅からは、佐伯市コミュニティバスや、大分市内とを結ぶ急行バスなど、複数の路線バスが発着します。コミュニティバス化後も、交通系ICカードが利用可能です。路線は佐伯市内の各地域、近隣市町村、さらには大分市までを網羅しています。空港へのリムジンバスも運行されており、地域を繋ぐ重要な役割を担っています。

隣の駅

佐伯駅は、海崎駅と上岡駅に挟まれています。特急「にちりん」、「にちりんシーガイア」と特急「ソニック」が停車します。

まとめ

佐伯駅は、長い歴史と変遷を経て、現在も佐伯地域の重要な交通拠点として機能しています。バリアフリー化などの整備も進められており、利用者の利便性向上にも努めています。周辺環境も整備されており、佐伯市を訪れる人々にとって、快適な拠点となっています。

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