小名浜製錬

小名浜製錬株式会社

小名浜製錬株式会社は、福島県いわき市に製錬所を構え、銅の受託製錬を主な事業とする企業です。三菱マテリアルの完全子会社であり、高品質な銅製品の製造に貢献しています。設立以来、着実に事業を拡大し、日本の産業を支える重要な役割を担っています。

沿革

1963年（昭和38年） - 会社設立。
1965年（昭和40年） - 4月に試験操業を開始し、10月より本格的な操業を開始。
1970年（昭和45年） - 硫酸工場の操業を開始。
1993年（平成5年） - シュレッダーダストの処理を開始。
2007年（平成19年） - S炉の操業を開始。
2023年（令和5年） - 4月1日に、DOWAメタルマイン株式会社と古河メタルリソース株式会社が保有していた全株式が三菱マテリアルに譲渡され、三菱マテリアルの100%出資子会社となる。7月1日には、本社を東京都千代田区からいわき市の製錬所所在地に移転。

主な製品

小名浜製錬では、以下の製品を製造しています。

電気銅：電気分解によって精製された高純度の銅で、電線や電子部品など幅広い用途に使用されます。
型銅：特定の形状に鋳造された銅製品で、機械部品や建築材料などに利用されます。
硫酸：化学工業において重要な基礎原料であり、肥料や化学薬品の製造に用いられます。
石膏：硫酸製造の過程で副産物として生成されるもので、建材などに活用されます。
硫酸銅：殺菌剤やめっき液などに使用される化合物です。
粗硫酸ニッケル：ニッケルの化合物です。
銅スラグ：製錬の過程で発生する副産物で、資源リサイクルに活用される場合があります。

特筆事項

小名浜製錬は、設立当初から高度な技術力を持ち、安定した品質の銅製品を供給してきました。また、環境への配慮も重視しており、シュレッダーダストの処理や資源のリサイクルにも積極的に取り組んでいます。2023年には、三菱マテリアルの完全子会社化と本社移転を経て、新たな体制でさらなる発展を目指しています。

関連文献

田辺精三「小名浜製錬所その最近の操業状況」『日本鉱業会誌』第84巻第963号、日本鉱業会、1968年、723-729頁、doi:10.2473/shigentosozai1953.84.963_723。

外部リンク

* 小名浜製錬株式会社

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