小和滝橋

小和滝橋の概要

小和滝橋（こわだきばし）は、福島県郡山市にある阿武隈川に架かる橋であり、福島県道115号三春日和田線の一部を形成しています。その橋の全長は191.800メートルに及び、交通の要所として重要な役割を担っています。橋は鋼製の4径間連続鈑桁橋という形式で、一度に多くの車両を支えることができる設計となっています。

特徴

橋の一般的な寸法は以下の通りです。

• - 総幅員: 14.800メートル
• - 有効幅員: 14.000メートル
• - 車道幅: 7.000メートル
• - 歩道幅: 両側3.500メートル

床版は鉄筋コンクリート製で、橋台は逆T式、橋脚は張出式の直接基礎を用いています。この橋の総鋼重は666トンに達し、設計は長大構造によるものであり、施工にはサクラダ・日本橋梁が関与しています。工事にはトラッククレーンやベント工法が用いられました。

利用とアクセス

小和滝橋は郡山市の北東部で阿武隈川を渡り、磐越自動車道郡山東インターチェンジへのアクセスを便利にしています。これにより、地域の交通の流れを円滑にし、住民や観光客にとって重要な通路となっています。

歴史的背景

この地域は小和滝という激しい流れにより、阿武隈川の航行が非常に困難な地として知られていました。日和田町側は険しい崖が連なっており、橋を架けることが極めて難しい地点であったため、歴史的にもこの橋の建設は簡単なものではありませんでした。

最初の試みは1876年（明治9年）で、地元の有志が私財を投じて橋の建設を県に申請しましたが、工事の困難さから許可には至りませんでした。1884年（明治17年）には、県令であった三島通庸により初代小和滝橋の建設が認可され、石橋として完成しましたが、1889年（明治22年）には洪水によって流出してしまいました。

その後、1899年（明治32年）には吊橋に改築された2代目小和滝橋が完成しましたが、1902年（明治35年）に流出してしまいました。1935年（昭和10年）には、県道橋として3代目が完成し、全長118.6メートル、幅員4.0メートルというサイズで、2つの異なる構造が統合された形でした。

老朽化が進むとともに、交通量の増加に伴って幅員が狭小であることが問題となり、1997年（平成9年）には福島県によって現在の橋への架け替え工事が行われました。この新しい橋は1998年（平成10年）9月16日に開通し、橋梁工事にかかる費用は約8億円に達しました。新しい橋は地域にとって利便性を高める重要なインフラとして機能しています。

近隣の名所

小和滝橋の近くには小和滝の桜やみちのく自転車道、熊野神社などの観光スポットが点在しており、訪れる人々を楽しませる要素もあります。また、隣接する阿武隈川には他の多くの橋も存在し、それぞれが美しい風景とともに地域の交通網を支えています。

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