小坂国継

小坂 国継 (1943年12月22日 - )

小坂国継は、日本の著名な哲学者であり、日本大学の名誉教授として知られています。彼は宗教哲学、現代日本思想、比較思想を専門とし、特に西田幾多郎に関する研究で評価されています。日本宗教学会や比較思想学会の理事としても活動しており、学界において高い評価を得ています。

経歴

1943年に中国の河北省張家口で生まれた小坂は、1966年に早稲田大学文学部哲学科を卒業し、その後1971年に早稲田大学大学院の博士課程を満期退学しました。1979年から1981年にかけて日本大学国際関係学部で専任講師および助教授を務め、その後日本大学経済学部へ異動し、1986年に教授に昇進しました。さらに、1997年には早稲田大学で学位論文『西田哲学の研究』を通じて博士（文学）号を取得し、1999年からは日本大学大学院総合社会情報研究科の教授として教育に従事しました。

そして、2014年には日本大学を定年退職し名誉教授となり、2023年には瑞宝中綬章を受賞しました。彼のキャリアは哲学教育だけでなく、研究者としても非常に充実したものであり、多くの学生に影響を与え続けています。

著作

小坂国継は多くの著書や論文を執筆しており、その多くは西田哲学に焦点を当てています。著書には、1991年に発表された『西田哲学の研究 場所の論理の生成と構造』や、1994年の『西田哲学と宗教』、さらには1995年の『西田幾多郎 その思想と現代』などがあります。1999年には『善人がなぜ苦しむのか 倫理と宗教』を出版し、倫理学と宗教の関連について深い洞察を示しました。

さらに、2001年の『西田哲学と現代 歴史・宗教・自然を読み解く』や、2008年の『西洋の哲学・東洋の思想』では、東西の哲学を比較し、その相互作用を探求しています。彼の著作は哲学のみならず、宗教や倫理に関する考察をも含んでおり、広範な影響を持っています。

共編著や翻訳にも積極的に関わっており、1980年には『哲学叙説』を白石光男と共著し、また2005年には『倫理学概説』を岡部英男と共編しました。さらに、西田幾多郎に関する注釈や解説も行い、彼の業績を広めるために尽力しています。

まとめ

小坂国継は、その深い哲学的な知見と研究によって、日本の哲学界において重要な位置を占める人物です。彼の仕事は宗教と哲学の枠を超え、多くの読者や学生に思索の材料を提供しています。これからも彼の思考と研究は、多くの人々に影響を与え続けることでしょう。

もう一度検索