小宮山清

小宮山 清：日本のアニメ史を彩るベテラン声優・俳優

小宮山清（こみやま きよし）氏は、1937年1月12日生まれの日本の男性声優、俳優である。長年にわたる活躍で、日本のアニメ史に大きな足跡を残した人物の一人と言えるだろう。フリーとして活動し、その幅広い演技力と特徴的な声質で多くの視聴者を魅了してきた。

俳優への道：芝居への興味から劇団へ

小宮山氏は当初、芝居に興味を持っていなかったという。しかし、学芸会での経験がきっかけとなり、児童劇団へと導かれる形で役者の道を歩み始めることになる。1945年には劇団テアトル・ピッコロに入団。その後、1948年には劇団こまどりに移籍し、子役として活躍の場を広げていった。NHKラジオドラマでは数多くの主演を務め、1950年にはぶどうの会による舞台『夕鶴』の初演にも出演するなど、早くから才能を発揮していた。1957年に劇団こまどりを退団した後、1959年には東京俳優生活協同組合、その後は同人舎プロダクションに所属するなど、活動の拠点を移しながらも常に演技の研鑽を積んでいた。2010年代からは妻とともに台湾で生活しているが、声優としての活動はフリーランスとして継続している。

テノールボイスと飾らない人柄

小宮山氏の声種はテノール。その高く澄んだ声質を活かし、子供や少年といった役柄を数多く演じてきた。また、仕事に対する姿勢は「いい意味で執着せず淡々とこなす」と評されており、飾らない性格も持ち合わせている。趣味は登山と旅行。かつては飲食店経営も経験するなど、多様な経験が彼の豊かな人間性を育んでいると言えるだろう。俳優仲間である田の中勇氏と親交があったことや、クリエイター・ラジオパーソナリティのNui氏と現在も交流が続いていることなど、人脈の広さも窺える。

代表作：国民的アニメ『サザエさん』の三平さん役

小宮山氏は、東映動画制作の長編アニメやテレビアニメ作品で、主演やメインキャラクターを数多く演じてきた。中でも広く知られているのが、1969年から1985年まで約15年間にわたって担当したアニメ『サザエさん』の三平さん役だろう。この作品は日本の国民的アニメとして世代を超えて愛され続けており、小宮山氏の演技は多くの視聴者の記憶に深く刻まれている。また、ディズニー作品『くまのプーさん』では、ピグレット役を担当。病気のため降板するまで、その愛らしいキャラクターに命を吹き込んでいた。

多彩な出演作品：テレビドラマ、アニメ、吹き替えなど

小宮山氏の活動は多岐に渡る。テレビドラマではNHKの番組を中心に数多くの作品に出演。時代劇から現代劇まで幅広い役柄をこなしてきた。アニメーションでは『鉄腕アトム』、『ジャングル大帝』、『ゲゲゲの鬼太郎』、『タイガーマスク』など、数多くの名作に携わっている。また、吹き替えでも活躍し、『くまのプーさん』、『宇宙家族ロビンソン』、『スタートレック』など、海外作品にも出演している。さらに、劇場アニメ、OVA、ゲーム、人形劇など、その活動範囲は実に多様である。

小宮山清氏の功績：日本のアニメ・声優界への貢献

小宮山清氏は、日本のアニメーション、声優業界において、長年にわたり重要な役割を果たしてきた。その高い演技力、そして特徴的な声質は、多くの作品に独特の個性と魅力を与えた。数々の名作に出演し、世代を超えて愛されるキャラクターを演じてきた彼の功績は、日本のアニメ・声優界の歴史に永遠に刻まれるだろう。彼の残した作品の数々は、今後も多くの人々に感動と楽しさを与え続けることだろう。

外部リンク

kiyoshi komiyama (@KiyoshiKomiyama) - X（旧Twitter）
小宮山清 - オリコン
小宮山清 - MOVIE WALKER PRESS
小宮山清 - 映画.com
小宮山清 - KINENOTE
小宮山清 - allcinema
* 小宮山清 - 日本映画データベース

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