小宮正安

小宮正安

小宮正安（1969年 - ）は、日本のドイツ文学者、音楽評論家であり、横浜国立大学の教授として活躍しています。専門はヨーロッパ文化史です。

経歴

東京都で生まれ、東京都立西高等学校を卒業後、1992年に東京大学文学部社会学科を卒業。その後、1995年に同大学院人文社会系研究科独文科博士課程を満期単位取得しました。研究者としての道を歩み始め、2004年に秋田大学教育文化学部講師に就任。2006年からは横浜国立大学教育人間科学部助教授、2007年に准教授を経て、2010年に教授となりました。

著書

小宮正安は、数多くの著書を執筆しており、そのテーマは音楽、文化、歴史と多岐にわたります。以下に代表的な著書を挙げます。

『ヨハン・シュトラウス ワルツ王と落日のウィーン』（中公新書、2000年）：ワルツ王ヨハン・シュトラウスとその時代を描き出しています。
『オペラ楽園紀行』（集英社新書、2001年）：オペラの魅力を紀行文として紹介しています。
『祝祭の都ザルツブルク 音楽祭が育てた町』（音楽之友社、2001年）：ザルツブルク音楽祭と都市の関係について考察しています。
『ハプスブルク家の宮殿』（講談社現代新書、2004年）：ハプスブルク家の歴史と宮殿建築を解説しています。
『愉悦の蒐集 ヴンダーカンマーの謎』（集英社新書ヴィジュアル版、2007年）：ヴンダーカンマー（驚異の部屋）の魅力を探求しています。
『オーケストラの文明史 ヨーロッパ三千年の夢』（春秋社、2011年）：オーケストラの歴史を文明史的な視点から考察しています。
『モーツァルトを「造った」男 ケッヘルと同時代のウィーン』（講談社現代新書、2011年）：モーツァルトの作品目録を作成したケッヘルに焦点を当て、同時代のウィーンの音楽文化を描いています。
『音楽史影の仕掛人』（春秋社、2013年）：音楽史における重要な役割を果たした人物に光を当てています。
『名曲誕生 時代が生んだクラシック音楽』（山川出版社、2014年）：クラシック音楽の名曲が生まれた背景を解説しています。
『コンスタンツェ・モーツァルト 「悪妻」伝説の虚実』（講談社選書メチエ、2017年）：モーツァルトの妻コンスタンツェの人物像に迫っています。

共著

『ウィーン 多民族文化のフーガ』（饗庭孝男、伊藤哲夫、加藤雅彦、西原稔、檜山哲彦、平田達治共著、大修館書店、2010年）

翻訳

オットー・ビーバ、イングリード・フックス『ウィーン楽友協会二〇〇年の輝き』（集英社新書ヴィジュアル版、2013年）

小宮正安の著作は、音楽史や文化史に興味を持つ人々にとって貴重な情報源であり、ヨーロッパ文化に対する理解を深める上で大いに役立つでしょう。

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