小山温

小山 温（おやま あつし、1865年10月17日 - 1944年2月9日）は、日本の司法界に多大な影響を与えた法官僚であり、判事、衆議院議員としても知られています。出身は三河国碧海郡小山村、現在の愛知県刈谷市で、彼は日本の法学の発展に寄与した人物です。

彼の学び舎は東京帝国大学法科大学にあり、1890年に法律学科を卒業しました。この学業成果が彼のキャリアの基盤となり、以後は東京地方裁判所の判事としてその職務を開始します。その後、東京控訴院判事、さらに控訴院の部長、大審院判事といった重要な役職を歴任しました。

1906年からは法律取調委員を務め、司法省監獄局長へと昇進。1911年には司法省刑事局長に就任し、翌1912年には司法次官に昇進しました。彼が次官として在任していた期間は1914年までで、この間に日本の法制度に深くかかわった多くの重要な施策を推進しました。

次官を退任した後の1914年には、錦鶏間祗候に任じられ、その後は弁護士としての活動を開始します。彼の法律の知識と経験は、この新たな舞台でも力を発揮しました。さらに、1917年に行われた第13回衆議院議員総選挙では、愛知県郡部から立憲政友会の候補として立候補し、見事当選を果たしました。彼は衆議院での任期中、法と政治の交差点で重要な役割を果たしました。

彼の功績はさまざまな栄典で評価されています。1906年には正五位に叙され、1912年には勲三等瑞宝章を受章、1914年には正四位に昇進しました。さらに、昭和15年には紀元二千六百年祝典記念章も授与されています。

小山はその生涯を通じて日本の法制度の整備と発展に尽力した貴重な存在であり、彼の業績は現在においても法曹界に多くの影響を与えています。彼に関する研究や資料は、衆議院事務局や帝国法曹大観などの著作に記されています。小山温は、日本の司法史に名を刻む人物として、今も多くの後進に影響を与え続けています。

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